人気ドラマ「下町ロケット」「あさが来た」を例に挙げて、物語の世界にも「ストレスエスケープ」の時代の波が押し寄せているという話、同感だと思いました。特に最近は「日本の素晴らしさ」「昔の日本には、こんな立派な人物がいた」という、自画自賛系のドラマ・映画が増えているという気がします。これは「新戦争論」でも取り上げていた「自己啓発本ブーム」にも繋がっているんじゃないでしょうか。 「下町ロケット」は面白いと思う反面、「日本の企業文化バンザイ」「日本の物づくりバンザイ」とひたすら主張したいだけのドラマじゃないかという疑念も感じています。かつて同じ時間帯で放送されていた「半沢直樹」や「官僚たちの夏」もそうですが、「サラリーマンのオナニードラマ」になっている側面もあるんじゃないでしょうか。最近公開された杉原千畝やエルトゥールル号の映画も、そういった流れで製作されたような気もします。 自分のくだらなさを棚に上げて、自画自賛系の作品を見て元気や勇気をもらったり、自己啓発本を読みふけってる人達が、僕にはアダルトDVDやエロ本を見ながら自慰行為にふけってる人と同じとしか思えません。 あとNHK朝ドラ「あさが来た」も、まるでスピルバーグの映画に出てくるような善人しか出てきませんよね。夫の新次郎をはじめ加野屋の従業員や女中など、みんなヒロイン・あさの味方ばかり。しかも明治の大実業家・五代友厚も味方なんだから、あさは最強じゃないですか。男尊女卑が激しかった時代に、ずいぶん幸せな人だなと思ってしまいます。 むしろ現代社会で働く女性より、あさは恵まれてるんじゃないでしょうか。作品のモデルになった広岡浅子も「こんなにいい人ばっかりだったら、私も苦労しなかったわよ」とあの世で苦笑している事でしょう。「あさが来た」はヒロインが男尊女卑と戦って会社や女学校を立ち上げていく物語と考えていましたが、今後は単なる「ラッキーガール物語」になりそうな感じがします。ただAKBが歌う主題歌と、ヒロインの波瑠の美貌は最高です。
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小林よしのりチャンネル
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人気ドラマ「下町ロケット」「あさが来た」を例に挙げて、物語の世界にも「ストレスエスケープ」の時代の波が押し寄せているという話、同感だと思いました。特に最近は「日本の素晴らしさ」「昔の日本には、こんな立派な人物がいた」という、自画自賛系のドラマ・映画が増えているという気がします。これは「新戦争論」でも取り上げていた「自己啓発本ブーム」にも繋がっているんじゃないでしょうか。
「下町ロケット」は面白いと思う反面、「日本の企業文化バンザイ」「日本の物づくりバンザイ」とひたすら主張したいだけのドラマじゃないかという疑念も感じています。かつて同じ時間帯で放送されていた「半沢直樹」や「官僚たちの夏」もそうですが、「サラリーマンのオナニードラマ」になっている側面もあるんじゃないでしょうか。最近公開された杉原千畝やエルトゥールル号の映画も、そういった流れで製作されたような気もします。
自分のくだらなさを棚に上げて、自画自賛系の作品を見て元気や勇気をもらったり、自己啓発本を読みふけってる人達が、僕にはアダルトDVDやエロ本を見ながら自慰行為にふけってる人と同じとしか思えません。
あとNHK朝ドラ「あさが来た」も、まるでスピルバーグの映画に出てくるような善人しか出てきませんよね。夫の新次郎をはじめ加野屋の従業員や女中など、みんなヒロイン・あさの味方ばかり。しかも明治の大実業家・五代友厚も味方なんだから、あさは最強じゃないですか。男尊女卑が激しかった時代に、ずいぶん幸せな人だなと思ってしまいます。
むしろ現代社会で働く女性より、あさは恵まれてるんじゃないでしょうか。作品のモデルになった広岡浅子も「こんなにいい人ばっかりだったら、私も苦労しなかったわよ」とあの世で苦笑している事でしょう。「あさが来た」はヒロインが男尊女卑と戦って会社や女学校を立ち上げていく物語と考えていましたが、今後は単なる「ラッキーガール物語」になりそうな感じがします。ただAKBが歌う主題歌と、ヒロインの波瑠の美貌は最高です。