武藤 のコメント


大東亜論第二部を本屋で買いました。
大久保率いる藩閥政府に対抗しての「東洋道徳」は
何なのか?を知りたい為に、四書(論語、大学、孟子、中庸)、朱子語録、伝習録、洗心洞劄記、言志四録は読んでいました。
その上で大東亜論第二部を読んでみると、不平士族と呼ばれた人たちと藩閥政府の違いが実感として
頭にスッーと入っていきました。
西郷隆盛、前原一誠は良知に基づく政治をしたかった。良知とは孟子によると井戸に落ちた赤ん坊を誰でも助けてあげたいという普遍的な情。先天的な良心だそうです。何故、悪が現れるかというと、この良知が人欲により覆われるからと王陽明は言っています。
西郷、前原から見たら幕府という良知に基づかない政権を倒した以上は良知に基づく仁政が行われなくてはいけない。しかし、藩閥政府は民政を疎かにし
西洋帝国主義の奴隷になるような政策を行っている。だから、第二の維新を行わなければならないとなるわけです。
と考えてみると、西郷の意思を継ぐ後継者が自由民権運動に行くのは必然となるわけです。
つまり西郷の後継者が考えた日本型民主主義とは「国民が皆が生活に困らなくならないように、幸福になるような公平な政治」となります。
それをアジアまで広げ、植民地支配から解放するのが大アジア主義になるわけです。
国民の暮らしを第一に考えられない政府など潰すしかないは、孟子の易姓革命の影響を受けていると思います。しかし、儒教も日本的風土により変質している為に一君万民政治となっています。
西郷亡き後の日本を見ると、支那、朝鮮を侮り
現在も続く反日の種を蒔き、結果敗戦するという最悪の結末を迎えました。
敗戦の傷跡は未だに癒えていません。
敗戦により、藩閥政府の外交方針はさらに強化され道義に基づく王道政治は消えました。対米追随は国是になり明治と比べて醜い国になったなと思います。
これを権力者の責任にするのは簡単ですが、政治家は国民意思を代表するものである以上は我々国民の責任であるはずです。
国民がかつて藩閥政府と戦った広大な思想を取り戻さない限りはどうにもならないと思います。

No.60 108ヶ月前

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