Q&Aのふぁんたんさんの質問にある「月が綺麗ですね」が「愛してる」になる件ですが、「デート2015」で長谷川博己が語っていた通り、夏目漱石が弟子たちと交わした会話が由来です。「I love you」の訳をどうするかでもめた時、直訳では直接過ぎるってことで、以心伝心が可能な日本人同士なら、二人で同じ月を見て美しいと感じるように今あなたと同じ気持ちです、としたわけです。オオカミ男が出た文節以降は先生からその回答を引き出すためのお約束みたいに感じましたよ(笑)。
「月」というお題でdaiさんと歌を詠みあったことが思い出されます。諫議大夫さん、貴方の京都移住の要求は、na85(京都市民)の名に於いて退けます(笑)。
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よしりん先生、木蘭先生、みなぼん編集長、執筆・編集・配信、ありがとうございます。
「『アラブの春』がSNSなどを駆使した『インターネット革命』だという認識もほぼ虚構である」。この一文は今回のゴー宣で最も驚いたことです。実際に「アラブの春」を先導したのがアルジャジーラなど衛星放送による扇動の結果だとすれば、日本のリベラル派が言う「ネットの普及で革命が起こり独裁政権が倒れる」「ネットの普及で国家の壁が低くなれば戦争は無くなる」などの主張は全て破綻することになります。元々自分たちも信じていなかったのだと思いますが…。
だからかどうか判りませんが、日本のリベラル派は、とりまお手軽に学生デモを扇動し、とりま受け入れられやすい反戦感情を論拠に安保反対を唱えさせ、とりま何かやった達成感を与え、とりま以後の運動要員として確保しようとしているわけであり、それが最近日本で起こったSEALDs現象なのでしょう。こんな「とりま」だらけのくせに、切実感において比べ物にならない「アラブの春」になぞらえて若者デモを煽った知識人の罪は重いでしょう。
さて、そのアラブ諸国の反政府運動ですが、ゴー宣でフォローしていただいた「アラブの春」の結果を見れば悲惨そのものです。これは「民主化」とやらがもたらした自由より、独裁政権による圧制の方がましだったからでしょう。民族や宗派が鋭く対立するアラブ諸国の現状は、各国から安い労働力として移民を大量に受け入れ、それにより活力を保持しようとする米国やドイツなど欧米先進諸国には絶対に解らないでしょう。いや、そもそも国境線を勝手に決めた19世紀から判る気もないのでしょう。
ところで、世界中で暗躍するグローバル企業は、大国の政府に介入することで次第に国家を解体し、国家から自由となった企業の上層部と富裕層だけが極端に優遇される構造を作り、世界各国でセーフティ―ネットが失われて民が貧困層に落ちるわけです。FTA・EPA・NAFTA・TPPなど各種自由貿易協定は国家解体ゲームに使われる武器です。
一人勝ちしているように見える米国やドイツとて、国民一人ひとりのレベルで見れば例外ではなく、ニューヨークでは「Occupy Wall Street」という貧困層の若者を中心とした抗議行動が起こりましたし、ドイツでも難民を受け入れすぎればネイティヴの雇用が無くなり、ネオナチや極右政党が力を増すでしょう。
日本のSEALDsによる戦争法案反対デモでは、女子大生が「家に帰ったらご飯を作って待っているお母さんがいる幸せ(中略)仕送りしてくれたお祖母ちゃんに『ありがとう』と電話して伝える幸せ(後略)こういう毎日を守りたいんです」という見当違いな訴えをしました。これは労働者派遣法改悪やTPP妥結に反対するという反格差や反グローバリズムの文脈でこそ生きてくるものです。しかし、売国法案が次々通ってしまう背景に宗主国からの要求の存在を見据え、外交のフリーハンドを得るにはどうすれば良いかを真剣に考えていかない限り、若者のデモは成果を期待しない左翼の永久運動に飲み込まれてしまいます。
デモ=民主主義という反知性的な間違いを犯したままでは、デモや運動の失敗を見せつけられた時に民主主義を担保する議論そのものが滅ぶ可能性があります。マスコミが政府批判を控えるようになった現代日本では、せめて市井の民が常識的な判断でもって投票行動できるようにならないといけません。そのためには、私人が消費の現場(ネットがその代表)でがなるのではなく、個人が生産の現場から語り起こす議論が普及しなければなりません。生産現場から語っていても単に私益を確保したいだけの動機から発される言葉も多いのですが…。
さて木蘭先生、素晴らしい解説でした。「古事記」中でも難解だったヤマトタケルの火打石の件の意味がやっと解りました。風向きが自分を中心に放射状に拡がるわけですね?これでやっと草薙の剣の有難みが判りました。
Q&Aのふぁんたんさんの質問にある「月が綺麗ですね」が「愛してる」になる件ですが、「デート2015」で長谷川博己が語っていた通り、夏目漱石が弟子たちと交わした会話が由来です。「I love you」の訳をどうするかでもめた時、直訳では直接過ぎるってことで、以心伝心が可能な日本人同士なら、二人で同じ月を見て美しいと感じるように今あなたと同じ気持ちです、としたわけです。オオカミ男が出た文節以降は先生からその回答を引き出すためのお約束みたいに感じましたよ(笑)。
「月」というお題でdaiさんと歌を詠みあったことが思い出されます。諫議大夫さん、貴方の京都移住の要求は、na85(京都市民)の名に於いて退けます(笑)。
みなぼんさん、そういう無意味な見栄は男の習性だと諦めてください。普段左脳を全開にしておられる先生ですから、右脳と左脳とが断線した時にふと本能行動が出るんです(多分)。
アラブの春より京都の秋の月が有難い…と言っていられるのは今だけか… na85