よしりん先生、木蘭先生、みなぼん編集長、今週も執筆・編集・配信、ありがとうございました。 「歴史修正主義」とは実に便利な罵倒語ですね。強国に有利な材料だけでつくられた歴史観を他国にも強要し、そこから一歩でも外れた主張をしようものなら歴史修正主義の一言で片づけられます。この外れることを許されない史観とは、戦勝国史観・東京裁判史観・従米史観なのであり、これは永久に日本を永遠の敗戦国に封じ込めておくためにある史観だと思われます。司馬史観という継ぎ接ぎ史観は日本人に受け入れやすく若干アレンジされていますが、やはり全くの同類でしょう。 さて、歴史のイフを言うことは詮無いことですが、日本がもし満州に留まっていた場合、対米英戦争はどうなっていたのか?を少し考えてみたいと思います。日露戦争に勝った日本は、ポーツマス条約により旅順・大連を含む関東州の港湾を租借(ロシアの南下阻止)し、南満州鉄道の権益を譲り受けることが決まりました。しかし、満鉄の経営においては米国の鉄道王ハリマンに共同経営を持ち掛けられ、これを退けると米国の資本家たちは激怒し、日米対立が顕在化してきました。元々「機会均等」「門戸開放」を唱えていた米国政府とグローバル企業群が満州権益を欲していたことは、この一事からも解ります。 また、日本がロシアに勝ったことで米国内で黄禍論も高まっており、1930年代の大恐慌発生後は、その収束のために採られたニューディールの不足分を戦争経済で補いたいという動機があり、二次大戦勃発後(三国同盟締結後)には英国を助けて欧州戦線に加勢したいという動機もあります。ゆえに、満州国建国まででも日米戦争が不可避であった可能性は否定できず、おそらく石油禁輸やハルノートといった致命的な対日措置も採られ、真珠湾攻撃にまで行き着いたでしょう。 しかし例えそうであっても、万里の長城を超えて支那大陸の中原に入り込んだことは、先生が仰るような道義上の問題とともに、やはり戦略的にも間違いではなかったかと考えを変えつつあります。というのも、日本・台湾・朝鮮・満洲をブロック経済圏とし、その域内で人・物・カネが活発に動けば、世界大恐慌による衝撃も軟着陸できた可能性があります。わざわざ「拓け満蒙」などと内蒙古まで進出して蒋介石を刺激したり、盧溝橋で共産党に付け入る隙を与えたりする必要はなく、通州事件も起こらなかった可能性があり、援蒋ルートも当然あり得ません。つまり、北支への侵略は軍の驕りと暴走によると言われても致し方ないと思われます。 そして、もし米英の日満ブロックへの経済封鎖により、支那事変なき対米英戦争が起こった場合、「太平洋戦争の原因は中国への侵略だろ?」という後の世の非難は当たらないことになります。また、十分な準備の上であれば真珠湾攻撃に対米英宣戦布告も間に合い、大東亜会議が後付けだという誹りも免れ、米英仏蘭に勝っている序盤のうちに国際世論を味方につけて収束させることも、あるいは可能だったのではないかと思うわけです。 さらに、もし西郷イズムや玄洋社の大亜細亜主義が明治政府の中に欠片ほども生きていたなら、たとえ対米英戦争に負けたとしても、戦後東アジア近隣諸国にまで恨まれて完全な世界の孤児となることはなく、アジア解放の理念や実践も全否定される事態も起こらなかったように思います。このような考えを持ったためもあり、私はよしりん先生の『大東亜論』シリーズに大いに期待しているのです。 そんな戦前・戦中の歴史観の話から戦場の性の問題にも通じる編集後記です。「広義の股間」説と「狭義の股間」説ですか?狭義の股間は男性のみで、広義には女性およびオネェの切除型・非切除型が含まれるんですね?そして、やがて股間を連想させる一切のモノが禁止されるという「股間性」説にスライドする…と。なるほど。 続いて、これマタ、股間に刃を突き立てる話の「ザ・神様」(笑)。日本初の女装男子がオカマを掘るとか面白すぎです。「ザ・神様」には必ずエロが必要というなら、例の「古事記ワンダーランド」でも話されたトイレで丹塗り矢を拾う話を、木蘭テイストで読みたかったですね。 まったく何という振れ幅でしょう(笑) na85
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よしりん先生、木蘭先生、みなぼん編集長、今週も執筆・編集・配信、ありがとうございました。
「歴史修正主義」とは実に便利な罵倒語ですね。強国に有利な材料だけでつくられた歴史観を他国にも強要し、そこから一歩でも外れた主張をしようものなら歴史修正主義の一言で片づけられます。この外れることを許されない史観とは、戦勝国史観・東京裁判史観・従米史観なのであり、これは永久に日本を永遠の敗戦国に封じ込めておくためにある史観だと思われます。司馬史観という継ぎ接ぎ史観は日本人に受け入れやすく若干アレンジされていますが、やはり全くの同類でしょう。
さて、歴史のイフを言うことは詮無いことですが、日本がもし満州に留まっていた場合、対米英戦争はどうなっていたのか?を少し考えてみたいと思います。日露戦争に勝った日本は、ポーツマス条約により旅順・大連を含む関東州の港湾を租借(ロシアの南下阻止)し、南満州鉄道の権益を譲り受けることが決まりました。しかし、満鉄の経営においては米国の鉄道王ハリマンに共同経営を持ち掛けられ、これを退けると米国の資本家たちは激怒し、日米対立が顕在化してきました。元々「機会均等」「門戸開放」を唱えていた米国政府とグローバル企業群が満州権益を欲していたことは、この一事からも解ります。
また、日本がロシアに勝ったことで米国内で黄禍論も高まっており、1930年代の大恐慌発生後は、その収束のために採られたニューディールの不足分を戦争経済で補いたいという動機があり、二次大戦勃発後(三国同盟締結後)には英国を助けて欧州戦線に加勢したいという動機もあります。ゆえに、満州国建国まででも日米戦争が不可避であった可能性は否定できず、おそらく石油禁輸やハルノートといった致命的な対日措置も採られ、真珠湾攻撃にまで行き着いたでしょう。
しかし例えそうであっても、万里の長城を超えて支那大陸の中原に入り込んだことは、先生が仰るような道義上の問題とともに、やはり戦略的にも間違いではなかったかと考えを変えつつあります。というのも、日本・台湾・朝鮮・満洲をブロック経済圏とし、その域内で人・物・カネが活発に動けば、世界大恐慌による衝撃も軟着陸できた可能性があります。わざわざ「拓け満蒙」などと内蒙古まで進出して蒋介石を刺激したり、盧溝橋で共産党に付け入る隙を与えたりする必要はなく、通州事件も起こらなかった可能性があり、援蒋ルートも当然あり得ません。つまり、北支への侵略は軍の驕りと暴走によると言われても致し方ないと思われます。
そして、もし米英の日満ブロックへの経済封鎖により、支那事変なき対米英戦争が起こった場合、「太平洋戦争の原因は中国への侵略だろ?」という後の世の非難は当たらないことになります。また、十分な準備の上であれば真珠湾攻撃に対米英宣戦布告も間に合い、大東亜会議が後付けだという誹りも免れ、米英仏蘭に勝っている序盤のうちに国際世論を味方につけて収束させることも、あるいは可能だったのではないかと思うわけです。
さらに、もし西郷イズムや玄洋社の大亜細亜主義が明治政府の中に欠片ほども生きていたなら、たとえ対米英戦争に負けたとしても、戦後東アジア近隣諸国にまで恨まれて完全な世界の孤児となることはなく、アジア解放の理念や実践も全否定される事態も起こらなかったように思います。このような考えを持ったためもあり、私はよしりん先生の『大東亜論』シリーズに大いに期待しているのです。
そんな戦前・戦中の歴史観の話から戦場の性の問題にも通じる編集後記です。「広義の股間」説と「狭義の股間」説ですか?狭義の股間は男性のみで、広義には女性およびオネェの切除型・非切除型が含まれるんですね?そして、やがて股間を連想させる一切のモノが禁止されるという「股間性」説にスライドする…と。なるほど。
続いて、これマタ、股間に刃を突き立てる話の「ザ・神様」(笑)。日本初の女装男子がオカマを掘るとか面白すぎです。「ザ・神様」には必ずエロが必要というなら、例の「古事記ワンダーランド」でも話されたトイレで丹塗り矢を拾う話を、木蘭テイストで読みたかったですね。
まったく何という振れ幅でしょう(笑) na85