>>140：カレー千衛兵さん
　私がもしカレーさんと同じ選挙区の在住だったら、きっと同じことをしたと思います。しかし、共産党候補が民主党候補の票を奪った選挙区も多くあり、そういうところでは民主に集めれば勝てたのにと歯がゆく思うことがありました。
　あて、京都1区の穀田敬二氏（共産）などは、かつて朝生の正月スペシャルに紋付き袴で出てくるという隠れパトリ派と思わせるところがありますし、新聞「あかはた」はオール親米の日本の報道界において最もパトリ派ではないかと感じます。ただ党是として反「天皇制」を掲げているところが大問題ですし、他の党がオール親米だから「逆張りで反米」をやっているという疑いも消えません。それでも、安倍自民党よりは「確実にまし」だと判断した有権者から支持を受け、共産躍進という結果が出たのです。

　民主党の戦略ミスは、アベノミクスの是非だけを問うという自民党の戦略に乗ったことです。いまいち覚悟が定まらず反米の論陣を張ることができなかったことです。これは海江田氏が、今までの支持者や他の候補を慮って思い切ったことを言えない「いい人」だったからだとも言えます。支持者の一部を切り捨ててでも、フラストレーションを溜めた無党派層の心をわしづかみにする言葉を吐き、自党の他の候補の反発もマスコミの批判もものともせず、その態度を変えなければ、おそらく流れを変えることができたでしょう。
　もし、集団的自衛権や秘密保護法で、そしてTPPや原発の問題で、共産や社民よりも反米側に行っていれば、自民との争点が明確になったでしょう。しかし、それができなかったため自民への反発票が全て共産党に流れ、その結果自民大勝となったわけです。次世代と維新が激減したのが救いではありますが。
　訴える言葉としては、「自民党は今、アメリカにべったり付き従って地球の裏側まで戦争しに行こうとしている、国内では排外主義を煽り、極右政権に向かっている！」ぐらい言っても良かったと思います。アベノミクス批判にしても、「自民党は、国民が積み上げてきた年金基金を株式で運用し、国際的な博打につぎ込み、それによって株高を演出しようとしている。つまり海外投資家にプレゼントしようというのだ！」「このままTPPに批准すれば国民皆保険制度が破綻し、外国資本の民間医療保険に入っている富裕層しか医療を受けられなくなり、大部分の国民は病気になっても黙って死を待つだけになる！」「アメリカでさえ脱原発に向かっているのに、地震国でハイリスクの日本が原発を推進しているのは何故か？アメリカでの廃炉作業員を日本の貧困層から供給させようとしているんじゃないですか？」とやれば、どんなにマスコミが黙殺しても支持は集まったと思います。
　ただ、戦後70年分のフラストレーションの蓄積から空気を一変させた場合、戦前の歴史の繰り返しになる可能性も出てきます。その空気が同調圧力によるものであっても、周りに合わすことが道徳的だと考える日本人にあっては、「非国民だ」の声に逆らえなくなっていきます。しかし、まずは「経済成長こそ全ての問題の解決法だ」「東京五輪を成功させれば希望が見える」という間違った愚かな空気を、徹底的な破綻が訪れる前に破壊しなければなりません。間違っていたと気づいた後に一変する空気が破局をもたらすからです。いつもいつも振幅がやたらデカいのです。つくづくバランスを取るのが難しい国民性です。

　「おらっちなんら」の反省に立って…　na85