今週も配信をありがとうございます。岸端編集長をはじめ、小林師範らよしりん企画の勢いはライジングを読むと、少しの衰えもないばかりか増していくことを感じ取ってしまいます。 アングロサクソンへついていけば100年安泰と言っていますが、大航海時代以来の植民地争奪の延長戦にある現在では物理的に精神的に今後の100年間の安泰など続くわけがないことは歴史を見ればわかると思います。スペインとポルトガルの全盛期が15~6世紀、英国が18末~20世紀初頭までとどんなに物質や金銭的に豊かで強くなったとしても原料などの資源を要求するばかりに戦争などで国費を費やしてしまい、例え先頭に駆ったとしても精神的に国全体が披露していき、やがては資源を獲得し続ける能力も気力のなくなり国力を維持できなくなり衰退してしまうことは歴史が証明しています。 スペインやポルトガルもイギリスやフランスなどの近代軍と近代国家に敗れ、イギリス、フランスは植民地をさらに求めた結果、第一次世界大戦で勝利をして植民地をさらに増大させたものの、かつてないほどの人的、物質的、そして精神的に受けた被害のために国力の衰退を招き、日米の台頭を許してしまいました。そしてその結果、大東亜戦争で植民地を全て破棄することとなり、現在の小さい国土に留まってしまっただけではなく、旧植民地から多数の移民を受け入れる羽目になり、いま深刻な問題を抱えています。 米国に媚びた所で他国に媚びている以上は独立国として自分自身が持つ富を築き上げていくことが出来ないことは明確なのですが、米国についていくことはこれまで米国が日本やアフガン、イラクなどで繰り返してきた行為を果たして自国の軍隊にやらせることを望むのでしょう?物理的に不可能であると専門家も言っていますが、イラクに派遣された自衛隊の自殺率からして米国の戦争に加担することが自衛官はおろか、日本人としても決して世界に胸を張って行われる行為であることはないことが自衛官の自殺率が証明しています。 もし、集団的自衛権が行使されて自衛隊が海外へ派遣され、ある戦闘行為が「虐殺」と報じられた時に、政府は勿論の事、日本国民は「虐殺の加害者」となった自衛官の栄誉を守り通し、国として国民と政府が「虐殺」のすべての責任を背負う覚悟が果たしてできるのでしょうか?米軍の場合、例え米軍人が犯罪を犯しても軍と政府がその責任を背負うという運営方法であるために、犯罪を犯した軍個人が無罪となる代わりに不名誉除隊(懲戒免職)となり、あとの責任は軍と政府が背負うという方法で事件を解決するそうですが、この方法に日本人はどれだけがすんなり納得するのでしょうか?沖縄で少女暴行事件があった時の島ぐるみ闘争を見ている限り、日本人が納得できるとはとても思えません。 個人であれ、国であれ、他人にすり寄って頼ってばかりでは生きてはいけませんし、子供のころから「他人にばかり頼るな」と言われてきましたが今の政府のやり方を容認しているような大人が果たして子供や若者に「他人にばかり頼るな」なんて言えるのでしょうか?少なくとも、私は言えません。 安倍氏を見ていると、自分自身で判断し、決めて自分で責任を取るという経験を一度もしたことがなかったからこそ、他人よがりの態度しか取れず、自分をほめてくれる人の前でしか生き生きと活動することが出来ない、どうしょうもなく頼りない人なんだなと思いました。これもニヒリズムという諦めが生んだ結果なのでしょう。しかし、ニヒリズムから立ち直らな以上は安泰は望めませんし、たとえ戦争が起きなくとも今後発生する自然災害で国民は自分たちのニヒリズムが如何に危険であるか思い知らされることとなるでしょう。 もっとも罪深いのは憎しみではなく、諦めと無関心である。
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今週も配信をありがとうございます。岸端編集長をはじめ、小林師範らよしりん企画の勢いはライジングを読むと、少しの衰えもないばかりか増していくことを感じ取ってしまいます。
アングロサクソンへついていけば100年安泰と言っていますが、大航海時代以来の植民地争奪の延長戦にある現在では物理的に精神的に今後の100年間の安泰など続くわけがないことは歴史を見ればわかると思います。スペインとポルトガルの全盛期が15~6世紀、英国が18末~20世紀初頭までとどんなに物質や金銭的に豊かで強くなったとしても原料などの資源を要求するばかりに戦争などで国費を費やしてしまい、例え先頭に駆ったとしても精神的に国全体が披露していき、やがては資源を獲得し続ける能力も気力のなくなり国力を維持できなくなり衰退してしまうことは歴史が証明しています。
スペインやポルトガルもイギリスやフランスなどの近代軍と近代国家に敗れ、イギリス、フランスは植民地をさらに求めた結果、第一次世界大戦で勝利をして植民地をさらに増大させたものの、かつてないほどの人的、物質的、そして精神的に受けた被害のために国力の衰退を招き、日米の台頭を許してしまいました。そしてその結果、大東亜戦争で植民地を全て破棄することとなり、現在の小さい国土に留まってしまっただけではなく、旧植民地から多数の移民を受け入れる羽目になり、いま深刻な問題を抱えています。
米国に媚びた所で他国に媚びている以上は独立国として自分自身が持つ富を築き上げていくことが出来ないことは明確なのですが、米国についていくことはこれまで米国が日本やアフガン、イラクなどで繰り返してきた行為を果たして自国の軍隊にやらせることを望むのでしょう?物理的に不可能であると専門家も言っていますが、イラクに派遣された自衛隊の自殺率からして米国の戦争に加担することが自衛官はおろか、日本人としても決して世界に胸を張って行われる行為であることはないことが自衛官の自殺率が証明しています。
もし、集団的自衛権が行使されて自衛隊が海外へ派遣され、ある戦闘行為が「虐殺」と報じられた時に、政府は勿論の事、日本国民は「虐殺の加害者」となった自衛官の栄誉を守り通し、国として国民と政府が「虐殺」のすべての責任を背負う覚悟が果たしてできるのでしょうか?米軍の場合、例え米軍人が犯罪を犯しても軍と政府がその責任を背負うという運営方法であるために、犯罪を犯した軍個人が無罪となる代わりに不名誉除隊(懲戒免職)となり、あとの責任は軍と政府が背負うという方法で事件を解決するそうですが、この方法に日本人はどれだけがすんなり納得するのでしょうか?沖縄で少女暴行事件があった時の島ぐるみ闘争を見ている限り、日本人が納得できるとはとても思えません。
個人であれ、国であれ、他人にすり寄って頼ってばかりでは生きてはいけませんし、子供のころから「他人にばかり頼るな」と言われてきましたが今の政府のやり方を容認しているような大人が果たして子供や若者に「他人にばかり頼るな」なんて言えるのでしょうか?少なくとも、私は言えません。
安倍氏を見ていると、自分自身で判断し、決めて自分で責任を取るという経験を一度もしたことがなかったからこそ、他人よがりの態度しか取れず、自分をほめてくれる人の前でしか生き生きと活動することが出来ない、どうしょうもなく頼りない人なんだなと思いました。これもニヒリズムという諦めが生んだ結果なのでしょう。しかし、ニヒリズムから立ち直らな以上は安泰は望めませんし、たとえ戦争が起きなくとも今後発生する自然災害で国民は自分たちのニヒリズムが如何に危険であるか思い知らされることとなるでしょう。
もっとも罪深いのは憎しみではなく、諦めと無関心である。