ハクスリー のコメント

美味しんぼ」の件を考えていると段々、恥ずかしくなってきました。
環境相が民間の出版物に対して不快感を示したこと、バッシングする異常者たちを観察すると、表現の自由の制限・弾圧を目論んでいると捉えられそうになったからです。
他国から見ると、日本はたかがこんな漫画ひとつ表現する自由もない国と思われかねない悪印象まで与えかねないと思いました。
この現象は、以前にライジングで取り上げた、フランスの週刊紙「カナール・アンシェネ」の2020東京オリンピックと東京電力福島第1原発事故を風刺した漫画を2点に対する安倍の一味やボンビーウヨのバッシングに似ているでしょう。
37万平方キロの狭い国土の日本に、チェルノブイリと同じ「レベル7」の事故を起こした原発を抱えており、原発事故の収束の目途も立たず、嘘にまみれたオリンピック招致、作業員や福島県民の被爆隠し、被災地を平然と切り捨てる蛮行、原発再稼働…この日本の現状は異常に他なりません。
「美味しんぼ」のページで、少しはそれを自覚した方がよいのでしょうか?
いかに「無関心」であるのかを。
今回の「美味しんぼ」みたいに、威力のある漫画を描いたら、それは決して万人受けする作品にはならないでしょう。必ず見て不快に思う者がいます。狂ったように反発を始めるでしょう。
それは、描かれたくないことを描かれたと思った者たちだと思います。特に原発推進派の人間たちは。
改めて書きますが、私には「美味しんぼ」の件は、不快とも思わず反発も感じません。
作者は、多少過激だったかも知れませんが、彼は彼なりに取材を重ねて、自身のフィルターと判断力で今回の漫画を書き出した。評価するべきだと思います。日に日に風化していく被災地を思えば、こんな風な表現も許されるでしょう。国の対応に対する作者の怒りがよくわかるのです。
以前紹介した、私の友人は原発事故で避難し、東京の専門学校に私と共に入学して、最初の一年目は倦怠感と疲労感、頭痛に悩まされていました。よく鼻血が出ると口にして、実習中に鼻血を出して、全身がぐったりとしたりしたこともありました。
彼は「原発事故前はこんなことはなかった。身体の丈夫さは俺の自慢」というほどでした。
今も連絡をとっていて、以前よりだいぶんに改善していますが、突然、疲労感に襲われたりすることもあるようで、気が気でありません。

No.186 128ヶ月前

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