件のNHKの番組は、特に女性の貧困化が恐ろしい勢いで進んでいる実態を告げるのが目的だと思います。一旦転落したらなかなか浮上できない過酷な実態--まさに貧困が襲いかかる様です。しかし、こうも感じました。

　あのネットカフェ住まいの母娘、妹は中学生で長期欠席なのに学校が動いていない、母娘の方も、包括支援センターとか厚生課とか学校とか社協とか民生委員に全くアクセスしてない、そちらへの働きかけをしていない。公的なセーフティーネットを必死で探していない・相談していないケースを挙げて中心の(ショッキングな)映像にもってきています。

　同じNHKの火曜夜の連続ドラマで今「サイレント・プア」をやっています。これは深キョンが社協のケースワーカーを演じ、文字通り“声なき貧困”に陥っている人々の手を離さないで地域社会と繋げようと働いている人達(公的な)の活動を描いています。
　私も地域のボランティアとして市のそういう職員の方々といっしょに動いたことがありますが、その方々の細やかさ・真剣さに心から敬服でした。
　公的なセーフティーネットの仕組み・方法、そこにかかわるスタッフの動きも是非広報しなければと思います。

　手をこまねいて奈落に落ちる前に【自分込みで】やることがある。本人も周囲の人々もも。あの報道番組を見て、けしからーけしからーん、なんてかわいそーなんだ、政府は何しとるんだー、と【自分抜きで】憤ってみることを越えていく視座が必要と思いました。