叢叡世 のコメント

昔だったら生活能力のない人は、そのまま野垂れ死にましたよね。
本当の意味で自己責任の世界。
今は誰一人として死なせない社会だから(本当は自殺者も交通事故死者も中々減らない薄情な社会)、あらゆる手厚い保障で生かされているような感じですよね。

20年前の映画ドラえもんのブリキのラビリンスでは、あらゆる日常生活を機械に頼った星の住民が出て来るのですが、これはその星の子供だけでなく、大人までもが全自動車椅子みたいな機械(カプセル)に乗らないと何も出来ないと言う描写があって、当時子供ながら衝撃を受けた記憶があります。

これが今でいうところの、ネット社会ですよね。

もしもネット社会が崩壊したらどうなるのでしょうかと思います。

ネットしかなくなったこのシンママも遂には破綻してしまったように、恐らくですが、もっと大きな破綻が来るんじゃないのでしょうか。
現にネット機能が一時期でしたが著しく低下した震災の時に、帰宅困難者などいざとなったら全く何も出来なかった人達で溢れましたね。

ネットって、何もインターネットのサイバー上のことだけじゃなくて、ネットワークを駆使した分業化社会ですから、自分の出来ないこと、若しくは自分自身が手間をかけてやらなくても良いこと、それどころか最低限の生活していくべき機能までもネットワークに預けるという形を取ってますから、他の機能に関しては使われないままになってしまいますよね。
いざとなっても、それに回す智慧や機能が全く働かない結果となるのではないのでしょうか?

ニートなんかは正にそれですが、そのニートを嘲笑う風潮もテレビとかであったりしますが、何もかも分業化社会に甘んじている人達こそ、いざとなれば帰宅困難者になるであろうから、却って笑えないのかも知れないです。

曾野綾子がどこかで書いたコラムだったでしょうか、震災が起きて生き残っても、そこらに散らばっている材木を薪にする事も出来ずにただひたすら救助や救援を待つしかないという、すっかり何も出来なくなってしまった老人達がいたという事を嘆いてたのがありましたね。

体力の衰えじゃなくて、智慧が絞れなくなって来ているほど飼い慣らされた人ばかりなのでしょう。
なんせ、我々はネット社会の子ですから。

No.26 128ヶ月前

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