村山談話・河野談話に未来はあるか?
第5回 歴史認識の劣化が止まらない
最近、歴史認識が大雑把でデタラメになりつつある。
自称保守の側がネトウヨ並みに劣化して来てるからだ。
今朝(2月16日)の産経新聞の論説委員・石川水穂の記事も、
その種の劣化保守の歴史認識を晒している。
百田尚樹が「極東軍事裁判で亡霊の如く南京大虐殺が出てきたのは、
アメリカ軍が自分たちの罪を相殺するため」と言ったらしい。
それを石川は間違ってないと言う。
だがわしの歴史認識では間違っているのであって、
アメリカが怒るのは当然だろう。
百田の意見では、
アメリカが原爆投下や都市空襲を「大虐殺」だと認識し、
罪悪感を持っていたことになる。
それを相殺するために極東軍事裁判で南京虐殺を出してきたことになる。
残念ながらアメリカはそんなにデリケートな国ではない。
あれはナチスドイツのホロコーストに匹敵する戦争犯罪が、
日本を裁くときに必要だったから持ち出したのだろう。
さらに大問題なのは、
石川が籾井同様、慰安婦の「強制連行」を認めている点だ。
籾井勝人NHK新会長が
「韓国が日本だけが強制連行したように主張するから、話がややこしくなる」
と言ったことに対しては、断固間違いだと指摘せねばならない。
日本は「強制連行(人さらい)」などしていない!
慰安婦は募集で集まってきたか、
朝鮮人の周旋業者が親から買って集めてきたのだ。
石川が間違いを指摘せずに「大筋で間違ってない」と書いているのは、
歴史認識が劣化した証拠である。
その上、籾井が慰安婦をオランダの飾り窓に例えるのも、
論点が間違っているのに、石井は「大筋で間違ってない」と書いてしまう。
戦場における慰安婦(制度)と、平常時の売春を一緒くたにしたら、
アメリカも欧州も怒るだろう。
百田や籾井や橋下徹や田母神や自称保守やネトウヨなどの、
正確な歴史認識を知らない連中が、放言・暴言の類を連発するような状態では、
とてもアメリカや欧州の偏見を払拭する戦いには勝てそうにない。
「オラの国は悪くねえだ―――――!」と叫ぶだけでは
馬鹿にされるだけなのだ。
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