よしりん師範、号外配信ありがとうございました。号外の配信があるときは政治の世界において危機的事象があった場合のみですので本来は無いほうが良いのですが、起こってしまったからには書かねばならないと考えられたであろう師範のサガとプロ意識に感謝いたします。 今回の安部の靖国参拝について、戦後70年近くも自主防衛を模索することもなく自国の防衛を米国に頼ったまま近隣諸国との緊張関係だけがかつてないほど高まってしまったという現在の国際情勢と、日本の独立を保つために戦い斃れていった死者を英霊として称える神社に参っておきながら被占領体制を維持して不戦を誓うという明らかな矛盾、この二つの理由より参拝してはいけなかったというよしりん師範の見解に、私は完全に同意します。高森師範のブログとこのライジング号外の最新の靖国問題についての温度差というか溝は結構大きいと思いますので、1月のゴー宣ネット道場をとても興味深く拝見することにします。 そもそも靖国神社は70数年前に米英支蘇という世界中を相手に戦った大東亜戦争を肯定する者でなければ参ってはいけないと考えます。一般国民がそのような信念でもって参拝するのは全く構いませんが、政治家、特に首相ともなれば旧戦勝国との深刻な対峙を覚悟しなければなりません。また現在では世界各国が国内に経済問題や民族・宗教問題を始めとする深刻な矛盾を抱え、常に他国の失点を突いて対外交渉を有利に運ぶための外交カードにしようと躍起になるほど余裕をなくしている国際情勢であるため、通俗的な価値観を覆すための主張を通すためにはますます覚悟が問われることになります。つまり現代において日本の首相が靖国参拝という先の戦争を肯定する行動を起こしたいのなら、旧戦勝国の一つである米国から保護を受けているという屈辱的な被占領状態を脱する覚悟を固め、国内外に対するそれなりの準備を進めてからでなければならなかったと思うわけです。 しかし、TPP参加の事前交渉において明るみに出た売国行為や特定秘密保護法の強行によって支持母体である保守層からも見放されると危機感を募らせた安倍は、普天間問題を振興予算のばら撒きで知事をだまくらかしたことで米国にちょっとだけドヤ顔向けられるタイミングで、ネトウヨ・自称ホシュに向けて人気回復のための靖国参拝を強行したわけです。やってしまってからマズイことをしたと後悔したのか、日本の過去の戦争は全て悪、自衛戦争すら否定、独立も考えない、という安倍談話を公表してしまいました。これでは自主防衛や自主外交をする覚悟の無いことを各国首脳に見透かされた上、ウヨク的行為による悪印象のみを各国国民に大宣伝したことになります。 天皇陛下による靖国神社ご親拝が無いのは、A級戦犯が祀られているからだとする昭和天皇の言葉が書かれた「冨田メモ」などというものもありましたが、戦後に生きる者には参拝する資格がないと考えておられたからではないかと考えてしまいます。戦後、旧戦勝国からの真の独立を真剣に考えた形跡のない民や政治家が、国の独立を保つべく戦い斃れていった死者を称える神社に参拝するのは烏滸がましいのではないかと考えられます。民をシラス存在である天皇陛下はそんな戦後の国民の心の内など百も承知なのかもしれません。国民統合の象徴たる天皇陛下によるご親拝を実現していただくためには国民にもそれなりの覚悟が必要であろうと思うわけです。 米国の保護国のままでは大東亜戦争の正義を説けない na85
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よしりん師範、号外配信ありがとうございました。号外の配信があるときは政治の世界において危機的事象があった場合のみですので本来は無いほうが良いのですが、起こってしまったからには書かねばならないと考えられたであろう師範のサガとプロ意識に感謝いたします。
今回の安部の靖国参拝について、戦後70年近くも自主防衛を模索することもなく自国の防衛を米国に頼ったまま近隣諸国との緊張関係だけがかつてないほど高まってしまったという現在の国際情勢と、日本の独立を保つために戦い斃れていった死者を英霊として称える神社に参っておきながら被占領体制を維持して不戦を誓うという明らかな矛盾、この二つの理由より参拝してはいけなかったというよしりん師範の見解に、私は完全に同意します。高森師範のブログとこのライジング号外の最新の靖国問題についての温度差というか溝は結構大きいと思いますので、1月のゴー宣ネット道場をとても興味深く拝見することにします。
そもそも靖国神社は70数年前に米英支蘇という世界中を相手に戦った大東亜戦争を肯定する者でなければ参ってはいけないと考えます。一般国民がそのような信念でもって参拝するのは全く構いませんが、政治家、特に首相ともなれば旧戦勝国との深刻な対峙を覚悟しなければなりません。また現在では世界各国が国内に経済問題や民族・宗教問題を始めとする深刻な矛盾を抱え、常に他国の失点を突いて対外交渉を有利に運ぶための外交カードにしようと躍起になるほど余裕をなくしている国際情勢であるため、通俗的な価値観を覆すための主張を通すためにはますます覚悟が問われることになります。つまり現代において日本の首相が靖国参拝という先の戦争を肯定する行動を起こしたいのなら、旧戦勝国の一つである米国から保護を受けているという屈辱的な被占領状態を脱する覚悟を固め、国内外に対するそれなりの準備を進めてからでなければならなかったと思うわけです。
しかし、TPP参加の事前交渉において明るみに出た売国行為や特定秘密保護法の強行によって支持母体である保守層からも見放されると危機感を募らせた安倍は、普天間問題を振興予算のばら撒きで知事をだまくらかしたことで米国にちょっとだけドヤ顔向けられるタイミングで、ネトウヨ・自称ホシュに向けて人気回復のための靖国参拝を強行したわけです。やってしまってからマズイことをしたと後悔したのか、日本の過去の戦争は全て悪、自衛戦争すら否定、独立も考えない、という安倍談話を公表してしまいました。これでは自主防衛や自主外交をする覚悟の無いことを各国首脳に見透かされた上、ウヨク的行為による悪印象のみを各国国民に大宣伝したことになります。
天皇陛下による靖国神社ご親拝が無いのは、A級戦犯が祀られているからだとする昭和天皇の言葉が書かれた「冨田メモ」などというものもありましたが、戦後に生きる者には参拝する資格がないと考えておられたからではないかと考えてしまいます。戦後、旧戦勝国からの真の独立を真剣に考えた形跡のない民や政治家が、国の独立を保つべく戦い斃れていった死者を称える神社に参拝するのは烏滸がましいのではないかと考えられます。民をシラス存在である天皇陛下はそんな戦後の国民の心の内など百も承知なのかもしれません。国民統合の象徴たる天皇陛下によるご親拝を実現していただくためには国民にもそれなりの覚悟が必要であろうと思うわけです。
米国の保護国のままでは大東亜戦争の正義を説けない na85