今回の内容とは関係ない話で済みません。 以前のエントリーのコメント欄でna85さんがご紹介された『里山資本主義』を読みましてその感想を。 一見非効率に見えるシステムが社会全体の不確実性を和らげることを示す、とても希望の持てる良書ですね。 経済学は現実世界を抽象化して記述されるものですが、どういうわけかその抽象化されたモデルを現実世界で完璧に実現することが出来ると逆に思い込む連中がいてやたらと効率化を進めようとしてきますね。 TPPや原発を推進しようとする人々は大体その類いでしょう。あらゆる規制を排除しようとする新自由主義も。 しかし複雑な人間社会で完全に効率化された市場など望むべくもなく、結局はグローバルなマネーが人々の暮らしを脅かす不健全なシステムとなりました。世界の経済秩序を変えるほどの惨事でも起きない限りこの現状を打破することは不可能ではないかと、先行きには暗い見通ししか持っていなかったのですが、その解の一つをこの本が示してくれたように思います。 既存の資本主義システムを代替するものではなく、マネー至上的な仕組みから脱却して健全な資本主義に移行する手がかりとしての里山資本主義。 良い本をご紹介頂いてありがとうございました。
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小林よしのりチャンネル
(ID:12300725)
今回の内容とは関係ない話で済みません。
以前のエントリーのコメント欄でna85さんがご紹介された『里山資本主義』を読みましてその感想を。
一見非効率に見えるシステムが社会全体の不確実性を和らげることを示す、とても希望の持てる良書ですね。
経済学は現実世界を抽象化して記述されるものですが、どういうわけかその抽象化されたモデルを現実世界で完璧に実現することが出来ると逆に思い込む連中がいてやたらと効率化を進めようとしてきますね。
TPPや原発を推進しようとする人々は大体その類いでしょう。あらゆる規制を排除しようとする新自由主義も。
しかし複雑な人間社会で完全に効率化された市場など望むべくもなく、結局はグローバルなマネーが人々の暮らしを脅かす不健全なシステムとなりました。世界の経済秩序を変えるほどの惨事でも起きない限りこの現状を打破することは不可能ではないかと、先行きには暗い見通ししか持っていなかったのですが、その解の一つをこの本が示してくれたように思います。
既存の資本主義システムを代替するものではなく、マネー至上的な仕組みから脱却して健全な資本主義に移行する手がかりとしての里山資本主義。
良い本をご紹介頂いてありがとうございました。