>>76 mayuさん 「近代の呪い」を手に取っていただいてありがとうございます。論点というか話題はいかに理解したかではなく、如何なる感想を持ったかであるという、いわば、書評みたいなものですので素直な感想は嬉しい限りです。確かに講演録とはいっても前半は難しかったですね。「簡素」と書いて申し訳ありませんでした。 >>78 na85さん 「近代の呪い」でまず第一に印象を受けたのは近代化は人々が自由や平等を求めて成し遂げたものではなく、生き残るために止む無く実施した「革命」だったということなんです。その証拠に重工業をはじめとする産業の急速拡大も「産業革命」と位置付けられ、近年における急速な産業の発展には殆どの場合「革命」が付けられます(例:IT革命、緑の革命、青の革命)がこれは人々が望んで起こした革命ではなく、国家が、あるいは国運を左右するほどの近代グローバル企業が競争に生き残るために行った結果、「革命」が起ったということなんだと思います。近代グローバル産業というのは革命をあらゆる分野で常に起こし続けることでもあり、近代グローバル産業こそ、左翼そのものであると捉えるべきであると考えなければ、國体は完全に左翼に乗っ取られ、破壊されてしまうのだと思います。 しかし、近代産業を抱える近代國家を成立させない限りは独立の損失は免れないことから、國体を維持しつつ、近代化を達成させなければならなかった國の苦労は何も日本だけが通ってきた道ではないことは英国の産業革命、フランス革命を含む、数々の革命と二つの大戦が近代化に進む過程での辛苦を証明しています。 それでも近代化した国家と近代化した国に住む国民は前近代を何が何でも否定するように宣伝し、思い続けたのも庶民が近代を否定して前近代や近代初期の道へと走ってしまえば國力の弱体化に繋がりかねなかったからです。しかし、近代化が完全に定着した現在、前近代の再現を望む、懐古主義など実施はできないわけで、そこで事実を紐解いて前近代や近代初期も歴史の賜物として近代化の中でも立派に生かすことができることから、今がその前近代及び、近代初期の賜物を生かす時代に迫りつつあるのではと思います。それは近代化が守りきれず、むしろ被害をより深刻化させた東日本大震災と震災によって発生した福島原発事故が見事に証明しています。 実は、本日、「鎮守の森」の著者である宮脇昭の植樹方法を実践してふるさとの森を広げているNPOの方々と話す機会がありまして、宮脇方式で潜在自然植生に基づいて植樹した人工林は全て、先の震災で発生した津波を生き残ったそうです。これには恐らく、高森師範が「高森ウィンドウズ」で述べた、震災で無事だった神社や祠に植えられている鎮守の森も含まれていることと思います。なんでも、宮脇方式で植樹した人工林には無数の漂流物が引っ掛かり、自動車までもが引っ掛っていたとのことです。これは倒れて流され、枯れてしまった他の人工林とは対照的だったと言っていました。 「近代の呪い」の後半部分では今後の対策が常に述べられていますが、これは「里山資本主義」を読了した >>94 の尻毛屋さんのコメントでもある >後は政府が動けば・・ にも言えることですが、「近代の呪い」の後半部分と、槌田敦 著「『地球生態学』で暮らそう」の第8章こそが、今後の我々一人一人が行うべき行動の答えに繋がっているのだと思います。そして、取るべき行動が里山資本主義となり、近代が完成した先に行き着く、前近代、近代初期の賜物を存分に生かした強い自治能力を持つ、新たなる國家と世界の平和と安泰へと繋がっていくのです。 「近代の呪い」を読了した後のna85さんの感想、勝手ながら楽しみにしています。また、尻毛屋さん、「里山資本主義」を手に取っていただきありがとうございます。 驚くべきことに、著者は違えど、すべての別々の著作がすべて内容として深い繋がりになっている。これは國史および、國防を含む現代社会とも同じく深い繋がりになっている。
チャンネルに入会
フォロー
小林よしのりチャンネル
(ID:6933238)
>>76 mayuさん 「近代の呪い」を手に取っていただいてありがとうございます。論点というか話題はいかに理解したかではなく、如何なる感想を持ったかであるという、いわば、書評みたいなものですので素直な感想は嬉しい限りです。確かに講演録とはいっても前半は難しかったですね。「簡素」と書いて申し訳ありませんでした。
>>78 na85さん 「近代の呪い」でまず第一に印象を受けたのは近代化は人々が自由や平等を求めて成し遂げたものではなく、生き残るために止む無く実施した「革命」だったということなんです。その証拠に重工業をはじめとする産業の急速拡大も「産業革命」と位置付けられ、近年における急速な産業の発展には殆どの場合「革命」が付けられます(例:IT革命、緑の革命、青の革命)がこれは人々が望んで起こした革命ではなく、国家が、あるいは国運を左右するほどの近代グローバル企業が競争に生き残るために行った結果、「革命」が起ったということなんだと思います。近代グローバル産業というのは革命をあらゆる分野で常に起こし続けることでもあり、近代グローバル産業こそ、左翼そのものであると捉えるべきであると考えなければ、國体は完全に左翼に乗っ取られ、破壊されてしまうのだと思います。
しかし、近代産業を抱える近代國家を成立させない限りは独立の損失は免れないことから、國体を維持しつつ、近代化を達成させなければならなかった國の苦労は何も日本だけが通ってきた道ではないことは英国の産業革命、フランス革命を含む、数々の革命と二つの大戦が近代化に進む過程での辛苦を証明しています。
それでも近代化した国家と近代化した国に住む国民は前近代を何が何でも否定するように宣伝し、思い続けたのも庶民が近代を否定して前近代や近代初期の道へと走ってしまえば國力の弱体化に繋がりかねなかったからです。しかし、近代化が完全に定着した現在、前近代の再現を望む、懐古主義など実施はできないわけで、そこで事実を紐解いて前近代や近代初期も歴史の賜物として近代化の中でも立派に生かすことができることから、今がその前近代及び、近代初期の賜物を生かす時代に迫りつつあるのではと思います。それは近代化が守りきれず、むしろ被害をより深刻化させた東日本大震災と震災によって発生した福島原発事故が見事に証明しています。
実は、本日、「鎮守の森」の著者である宮脇昭の植樹方法を実践してふるさとの森を広げているNPOの方々と話す機会がありまして、宮脇方式で潜在自然植生に基づいて植樹した人工林は全て、先の震災で発生した津波を生き残ったそうです。これには恐らく、高森師範が「高森ウィンドウズ」で述べた、震災で無事だった神社や祠に植えられている鎮守の森も含まれていることと思います。なんでも、宮脇方式で植樹した人工林には無数の漂流物が引っ掛かり、自動車までもが引っ掛っていたとのことです。これは倒れて流され、枯れてしまった他の人工林とは対照的だったと言っていました。
「近代の呪い」の後半部分では今後の対策が常に述べられていますが、これは「里山資本主義」を読了した >>94 の尻毛屋さんのコメントでもある
>後は政府が動けば・・
にも言えることですが、「近代の呪い」の後半部分と、槌田敦 著「『地球生態学』で暮らそう」の第8章こそが、今後の我々一人一人が行うべき行動の答えに繋がっているのだと思います。そして、取るべき行動が里山資本主義となり、近代が完成した先に行き着く、前近代、近代初期の賜物を存分に生かした強い自治能力を持つ、新たなる國家と世界の平和と安泰へと繋がっていくのです。
「近代の呪い」を読了した後のna85さんの感想、勝手ながら楽しみにしています。また、尻毛屋さん、「里山資本主義」を手に取っていただきありがとうございます。
驚くべきことに、著者は違えど、すべての別々の著作がすべて内容として深い繋がりになっている。これは國史および、國防を含む現代社会とも同じく深い繋がりになっている。