いつも素晴らしい作品群を束ねたコンテンツを執筆・編集・配信していただきありがとうございます。よしりん師範、木蘭師範、時浦師範代、みなぼん編集長、スタッフの皆様、お疲れ様でした。 まず「ゴー宣」についてです。青山通りから明治神宮外苑に入ってイチョウ並木の奥に見える絵画館の景観は、一の鳥居から入って参道の両脇に広がる広大な鎮守の森の奥に見える荘厳な古社をイメージさせる日本人の原風景の一つです。恵みをもたらす水の源である深い森や豊かな恵みの象徴である田園風景、その恵みに感謝してカミ様を祀る中心である社、こういった日本的な価値を破壊したい衝動を持つ者はパトリなきナショナリスト=革新左翼(グローバリスト)でしょうね。 公募してコンペという形を取ってはいますが最初からこのイラク人女性の建築家に任せることは決まっていたのでしょう。過去米国のイラク攻撃に諸手を挙げて賛成した小泉政権の政策をそのまま引き継いだ安倍氏が再び政権につき、今次の政権の中核となる政策の第4番目として招致した東京五輪の競技場建設にイラク人女性の建築家を起用するわけです。これなら当時イラク戦争に反対したサヨクたちも批判しにくいだろうという計算が透けて見えます。その建築家がポストモダンそのものの思想でもって日本的な意味や価値を破壊してくれるのですからグローバリストも左翼も大喜びでしょう。明治神宮外苑という聖域を侵す新国立エイリアンは、日本という未だ聖域を多く残すクニを侵略するTPPエイリアンの象徴の一つとなるかもしれません。 たった17日間の五輪終了後には全く使われなくなり以後維持費のみが嵩んで財政を逼迫させようとも、日本の景観との違和による醜悪さをどれほど露呈したとしても、明治期の多くの日本人の公共心が成り立たせた聖域の聖性を台無しにしようとも、2020東京五輪に反対する奴は非国民だという世論の合意が既に出来ているため、また必ず当てが外れて膨大な損失が残るはずの景気浮揚という皮算用のため、このまま遂行されるのでしょう。坂の上の雲のさらに上に五輪の雲を見上げ、それを目指し大挙して坂を上っていった先は当然断崖絶壁であり、間もなくレミングの集団自殺のような惨状が顕現するはずです。 「ザ・神様」のオオナムチの変貌は義父・スサノオを越えたことが自信となったのでしょうね。スセリビメもせっかく父とは正反対の自分がコントロールできる草食系イケメンを捕まえたはずだったのに、父に匹敵する肉食系で父より好色な男神に大変身してしまって当てが外れたでしょう。しかし、こうでなければ後の天孫降臨の段で見せた老獪さは発揮できなかったはずですから、つくづく古事記はよくできた物語です。大国主のような交渉術と胆力を備えた政治家が今の日本にいないのは不幸ですね。DNAがどこかで断絶されたのか?と感じるぐらいに。 時浦師範の文章では時々、ばら撒いた全ての伏線を自然と回収するよしりん師範の力技について語られていました。描いた作品を片端から忘れていくにも関わらずそれができることが不思議でしたが、物語を途中で終わるという中途半端を許したくない作家のプライドと意地がなしたのだと分かりました。これから盛り上がっていくところで掲載誌そのものが終わり、好きなようにゆるく描ける場から再び競争の激しい雑誌での闘いに向かわれたことを思えば、最後のコマの「くるりんくるる…」のナレーションにも独特のペーソスを感じます。 競争ならぬ一方的搾取をもたらすTPPエイリアン、間もなく聖域に着陸 na85
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いつも素晴らしい作品群を束ねたコンテンツを執筆・編集・配信していただきありがとうございます。よしりん師範、木蘭師範、時浦師範代、みなぼん編集長、スタッフの皆様、お疲れ様でした。
まず「ゴー宣」についてです。青山通りから明治神宮外苑に入ってイチョウ並木の奥に見える絵画館の景観は、一の鳥居から入って参道の両脇に広がる広大な鎮守の森の奥に見える荘厳な古社をイメージさせる日本人の原風景の一つです。恵みをもたらす水の源である深い森や豊かな恵みの象徴である田園風景、その恵みに感謝してカミ様を祀る中心である社、こういった日本的な価値を破壊したい衝動を持つ者はパトリなきナショナリスト=革新左翼(グローバリスト)でしょうね。
公募してコンペという形を取ってはいますが最初からこのイラク人女性の建築家に任せることは決まっていたのでしょう。過去米国のイラク攻撃に諸手を挙げて賛成した小泉政権の政策をそのまま引き継いだ安倍氏が再び政権につき、今次の政権の中核となる政策の第4番目として招致した東京五輪の競技場建設にイラク人女性の建築家を起用するわけです。これなら当時イラク戦争に反対したサヨクたちも批判しにくいだろうという計算が透けて見えます。その建築家がポストモダンそのものの思想でもって日本的な意味や価値を破壊してくれるのですからグローバリストも左翼も大喜びでしょう。明治神宮外苑という聖域を侵す新国立エイリアンは、日本という未だ聖域を多く残すクニを侵略するTPPエイリアンの象徴の一つとなるかもしれません。
たった17日間の五輪終了後には全く使われなくなり以後維持費のみが嵩んで財政を逼迫させようとも、日本の景観との違和による醜悪さをどれほど露呈したとしても、明治期の多くの日本人の公共心が成り立たせた聖域の聖性を台無しにしようとも、2020東京五輪に反対する奴は非国民だという世論の合意が既に出来ているため、また必ず当てが外れて膨大な損失が残るはずの景気浮揚という皮算用のため、このまま遂行されるのでしょう。坂の上の雲のさらに上に五輪の雲を見上げ、それを目指し大挙して坂を上っていった先は当然断崖絶壁であり、間もなくレミングの集団自殺のような惨状が顕現するはずです。
「ザ・神様」のオオナムチの変貌は義父・スサノオを越えたことが自信となったのでしょうね。スセリビメもせっかく父とは正反対の自分がコントロールできる草食系イケメンを捕まえたはずだったのに、父に匹敵する肉食系で父より好色な男神に大変身してしまって当てが外れたでしょう。しかし、こうでなければ後の天孫降臨の段で見せた老獪さは発揮できなかったはずですから、つくづく古事記はよくできた物語です。大国主のような交渉術と胆力を備えた政治家が今の日本にいないのは不幸ですね。DNAがどこかで断絶されたのか?と感じるぐらいに。
時浦師範の文章では時々、ばら撒いた全ての伏線を自然と回収するよしりん師範の力技について語られていました。描いた作品を片端から忘れていくにも関わらずそれができることが不思議でしたが、物語を途中で終わるという中途半端を許したくない作家のプライドと意地がなしたのだと分かりました。これから盛り上がっていくところで掲載誌そのものが終わり、好きなようにゆるく描ける場から再び競争の激しい雑誌での闘いに向かわれたことを思えば、最後のコマの「くるりんくるる…」のナレーションにも独特のペーソスを感じます。
競争ならぬ一方的搾取をもたらすTPPエイリアン、間もなく聖域に着陸 na85