いつも濃厚なコンテンツを配信していただきありがとうございます。今回は「今週のAKB48」が「ゴー宣」に吸収されてるのかな？と若干残念な気持ちになっていたら、よしりん漫画宝庫に天罰てきめん対談収録という嬉しいプレゼントがあるではないですか！この異常傑作選は買い逃していましたので感謝感激です。
　よしりん師範、時浦師範代、みなぼん編集長、スタッフの皆様、今週も配信ありがとうございました。

　軽薄短小のバブル時代に舞い上がれなかった者たちの復讐はオウムという反体制カルト宗教によるテロの形でひとまず終わりましたが、それから現在まで20数年間不況の底辺を沈滞し続け、這い上がれない者たちの怨念が渦巻いています。そして今度は、どの時代にも這い上がれないであろう人々の熱烈な支持によって国家体制そのものがカルト的になり、その極点で誕生したのが安倍政権だと思われます。増殖した「唐辛子明太」が私憤と怒りを動機としてキーボードを叩くことで様々な敵に天罰を下すわけです。○誅の明太とネトウヨ明太の違いはかぶせるバチが自然か人為かと、本人の人品骨柄でしょう。
　彼らは周囲とのつながりの薄さによるアイデンティティ―のぐらつきを国家とのつながりで補強・底上げすべく、自分たちを引き上げてくれそうな安倍晋三氏の敵を紅衛兵となって攻撃します。安倍氏は「アベノミクスであなた方の生活を支えましょう」と空手形を切り、「その代り私をマスゴミから守っていただきたい」とやったわけです。また自分たちが国家の側に居るという選良意識から反社会的と見られるもの全てに攻撃を加えていきます。ある時はいじめ自殺事件の加害者の親族へ、ある時は身内が生活保護費を不正受給していた芸能人へ、そして今回は児童ポルノに抵触するとされた写真を掲載した出版社とその被写体の女性アイドルへ矛先が向かいました。ここには自分たちが這いあがれない不況の時代でも一人勝ちを続けるアイドルグループAKB48への怨嗟という私憤が当然あると思います。そして、国家の側により近い自分たち「選良」「良識派」の私憤によって対象に降りかかった不幸は「むしろ天罰に近いんじゃね？」という感覚もあるでしょう。
　しかしこの児童ポルノ規制に関する体制側の言い分は、よしりん師範のご指摘の通りおそらく国際標準に合わせるためでしょう。SAPIO2月号の「春画に見る江戸の性文化」にはヨーロッパでは子供の性表現に厳しいため春画に子供が登場する場面は大英博物館では展示されないとあります。この欧米キリスト教的倫理観が国際標準の正体であり、これに基づく性表現規制は、おおらかなポリネシア的感覚を縄文（女性の土偶・日本神話）～平安（源氏物語が代表）～江戸（春画や艶本が代表）と受け継いできた日本の性文化を根こそぎにしてくるかもしれません。安倍氏の失態によって広まった慰安婦＝性奴隷の国際世論と一体となって。
　多国籍企業や投資ファンドといった世界のグローバリストたちの目的は、自分たちの投資行動にとって障害となる各国・各民族の歴史に基づく文化を抹殺することにより、世界を未来予測可能な統一ルールでのマネーゲームに興じやすいカジノに変えることでしょう。そして日本のグローバリストたちの本音は「国際標準・国際世論という長いものに巻かれろ」です。ゆえにこれから安倍政権は政治・経済・社会・文化のすべての局面で長いものに巻かれていくはずであり、「良識派」たちの「選良」意識の源である戦後レジーム（占領体制）からの脱却を訴えてきた安倍氏は「占領」意識から自由になることはおそらくないでしょう。

　商売のために文化破壊するグローバリストとそれを擁護する「良識派」　na85