the_k のコメント

お疲れ様です。
ここ暫くゴー宣から離れていたので、カレーさんとの間の一悶着には驚きました。

なるほど言われてみれば、カレーさんの最初の記事は、女性活躍の思想として浅くステレオタイプに陥っていたんだなと思いました。
ちぇぶさんはおそらく、半ば直感的にその浅さに気付いていて、でも上手く言語化出来ていなかったように思えます。
だから表面的な「8時間付きっきり」とかの部分に噛みついていたし、それに対するカレーさんの反論も「男性でも同じことしてます!」みたいな本質から外れたものになってしまったのではないでしょうか。
男性も同じようにしてるのなら、殊更「女性の地位向上のために〜」なんて言う必要はなかった筈で、それを敢えて言っている所に彼の「女性活躍」の捉え方が滲み出ていたのでしょう。

さて、この女性活躍の捉え方の問題を掘り下げてみると、あらゆる分野での「ステレオタイプと、そこからの脱却」に共通する問題が浮かび上がって来るように思えます。
かつて専業主婦が当たり前だった時期、僕は直接は知りませんが、その時代は今ほど女性のお金稼ぎの手段は豊富でなかったと聞きます。
そんな時代であれば、お金を稼ぐ手段を増やして人生の幅や選択肢を広げる「女性の(経済的)地位向上」には一定の意義があったと思います。そしてそれは半ば成功して、今や女性は様々な分野でお金を稼いでいます。

ただ、コレは「専業主婦一択」からの脱却である関係上、その思想の内に「アンチ専業主婦」が組み込まれてしまっていたのではないでしょうか。
そして目的が半ば達成されたことで本来の意義は薄れていき、「アンチ専業主婦」と言う「新たなステレオタイプ」が残ってしまったんだと思います。

こう言う問題はあらゆるジャンルで起こっていると思います。
ステレオタイプから自由な表現・自由な発想などを求めた結果、ある程度それを達したところで「より自由であること」に囚われてしまったり、元のステレオタイプに対する拒否反応で却って自由の幅を狭めてしまったりするわけです。
結果的に「アンチステレオタイプ」という新しいステレオタイプに囚われてしまう、そう言った「自由の罠」とでも言うべきものに我々は引っかかってしまっていて、小林先生はそこを鋭く突いたのではないかと思います。

No.154 6ヶ月前

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