たけまる のコメント

マスコミや大衆の狂いっぷりの背景には、絶対不変の「正義」を疑わない、という安易な思考停止や、「正義」こそ力と見なすような幼稚性が存在するものと思われます。
いわゆる「純粋まっすぐ君」ですね。
そんなことを考えていた時、雑誌『ダ・ヴィンチ』2023年10月号で、ドンピシャな連載企画を発見しました。
歌人・穂村弘氏が毎回お題を提示して、読者から短歌を募る「短歌ください」というコーナーなのですが、本号掲載分のお題はずばり「正義」。
ここで紹介された読者からの短歌が、ずばりと本質を突くものが目立ち、この場を借りて少し紹介させていただこうかと思います。

■正義ってジャンプの中の言葉でしょ?ここはジャンプの中なのですか
現実世界で「正義」に酔っている人たちの偽善や欺瞞を作者は見抜いていますね。
現場で生産に従事する庶民の静かな怒りも感じられ、個人的に最も感銘を受けた作品でした。

■より光るほうが正しく見えるだろうホタル同士が戦争したら
「光」の内実を考えず、より強くて大きな「光」が正しいと見なされる実態。
ノイジーマイノリティにも通じる?

■そうじゃない気もしてさまようぼくのあとをぞろぞろついてくるイヌ、サル、キジ
リーダーと畜群!
何となくリーダーになってしまったけど、常に従順な取り巻きに囲まれてその気になったリーダーの豹変は恐ろしそう。

■5時間目着衣水泳という科目今ここだけの脆い正しさ
今自分たちがやっていることが「今ここだけの脆い正しさ」かもしれない、という意識を常に持っておくというのが、保守のスタンスの一つなのだろうと思いました。

極めてイレギュラーなコメント欄投稿で、恐縮であります。
ただ、こうした企画が雑誌媒体で成立したこと、加えてこのような優れた作品を投稿する読者が存在することは、励みに感じられるかもしれないと思い、書かせていただきました。

No.45 10ヶ月前

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