「人権」も人類が生んだフィクション、もっともらしい虚構の一つですが、これも工夫によって金を生み出せる。誰かが「被害者」としてもっともらしく振る舞って、マスコミの演出がそれに伴えば、もうそれだけで湯水のように金が湧いてくる。誰もそれが本当にもっともなことかに関心がない。もはや「もっともなこと」と「もっともらしいこと」の区別はどうでもよい、他ならぬ自分がもっともだと納得するよりも、世間がもっともらしいと信じることのほうが大事だ、そうした社会になったのでしょうね。そうした社会で勝ち組になろうとしたら、真実の追及に心血を注ぐよりも、見せかけや張りぼてに労力を投じるのが正解になる。内実がちっとも伴わなくても社会が回ってしまう、いや正確には「回っているように見せかける」ようなことばかりやっているから、そこかしこで破綻が目立ってきているのでしょう。

もっともらしいだけで内実がないことを排除して、もっともことを引き受けていかないともうどうにもならないわけですが、そういうしんどいことからみんな逃げている。だからこんな世の中になってしまったのでしょうね。