倉持師範、お疲れ様です。精神医療の闇に斬り込まれるとのことで期待しつつも、「パンドラの箱」を開けてしまわれたのではないかと、心配もしております。

「同意なき社会的入院」と聞くと、一般的には「許されない」との考えに至ると思います。しかし、入院を必要とする精神疾患の代表ともいうべき統合失調症は、患者本人に病識（自分が病気であるとの認識）が無く、入院や治療に本人の同意を得ることが非常に困難なケースが多いのも事実です。
ただ、これを逆手に取って、健康な人を「病人」に仕立て上げて精神病院に強制入院させた事件も過去にありました。倉持師範がこの度手掛けられている事案も、これに当たるかと思います。

統合失調症は不治の病ではありませんが、落ち着くまでにはそれなりの期間を要します。しかし、最近は病院経営を優先させるあまり、治っても落ち着いてもいない患者を早期退院させて、負担を患者の家族に押し付けるケースが目立ちます。
負担を押し付けられた側としては、「患者の人権を言うなら、こっちの人権はどうなるんだ？」と文句のひとつも言いたくなります。

倉持師範は既にご存知かと思いますが、一応、東京新聞の記事を貼っておきます。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/261541?rct=tokuhou
私は、この医師の言い分も一理あると思っております。統合失調症の親を持ち、今で言うヤングケアラーみたいな状態を経験し、エラい目に遭った人間としては、患者の人権を重視するのも結構ですが……家族の人権は？と尋ねてみたくもなります。

日本の精神医療は遅れている上にガラパゴス化しているので、倉持師範の活動が状況の改善に繋がることを期待しております。