希蝶 のコメント

 遅ればせながら、ライジング459の感想です。

 最初に、松本零士先生のご冥福をお祈りいたします。人間は不老不死にはなれないわけですね…。手塚治虫先生も「ネオ・ファウスト」「ルートヴィヒ・B」を完結させないでなくなられたわけですが?川端康成も、「たんぽぽ」を途中で投げたわけですけれども。
 冗談で思うのですけれども、鋼鉄ジーグの司馬遷次郎博士とか、ゴーダムの大洗博士みたいに、作品を未完にさせたくなければ、コンピュータファザーになるしかないのでは(不謹慎かな?)。未完にしてしまうのも天命で、使命を果たしたことになるのかな。
 秋里和国という人の作品で、「人は神さまがいいというまで生きなきゃいけない」というセリフがあったのですけれども…いけない、話が発展しすぎた。

〇 ゴーマニズム宣言・第488回「小林よしのりは何故、人に騙されるのか?」
 これは感想と言うよりも、小林よしのりという人への私の評価になってしまうのですが…。
 騙されることが悪いことだとは限らない。ただし、そのために用心はしておいた方がいいし、その対策は立てておいた方がいいのでは、といったところです。

 私も騙されやすい人間だ、とよく人から言われるのです。というか、ずっと分からなかったことがあったのですが…。
 私は、
「お前のようなおひとよしは人から騙される、私のように正直にストレートにいう人間の方が親切なんだ」
と言われて育って来たのです。今はなき、母親からしてみれば、それだけ私が頼りない、智慧の足りない人間、融通のきかない人間だ、と心配したからなのですが…。

 それで、智慧の足りない私がどう判断したかというと、
「そうか、ほかの人は影で誰かのことを笑うんだ、だったら、直接、歯に衣着せぬように誰かに直接アドヴァイスをすることの方が親切なんだ」
と思い込んでしまったのです。
 その結果、どうなったか、分かりますよね(苦笑)。私のことを「ひねくれている」といった人たちも存在しましたが。私にしてみれば、世の中の人たちの方が、むしろひねくれた考え方をしているような感じがしてならなかった。恐らく昔、「勇気を出して初めての告白」で失敗し、職場環境を悪くしたというのも、こういうことだったのでしょう。
 敵と味方の区別もかなりつかなかったですね。何かほかの人との交際が、何かの修行、苦行のようにも感じられて。周囲が二枚舌だ、自分の口にしたことへの責任もとらない卑怯者だとも感じましたし。逆に、私も本音を隠すしかなかった。
 それでいて、場の空気とか言ってくるから、何かの超能力を要求されているような気もしました…。

 多分、私が小林よしのりという人から感じることは、そういうことです。この人の場合は、「ただの悪口を言ってストレス発散をしている」のではなく、「批判する人たちが自らの姿をかえりみて、己を反省し、立ち直って欲しい」ということなのでは、と。ただし、言論をするという意味で、相互にいのちがけにもなるのかな、と。

 こういうことを記すと、「お前は小林よしのり信者だからだろう」となるのでしょうが、そういう人こそ、イメージでしか物をとらえていない、考えていない、一見、親切そうなことをほかのことでしていたとしても、それは偽善でしかない、という判断を自分はします。
 ただ、よしりん先生はそういうところにも他者の美点を見るのでしょう。私は、人間の心は「ラーゲリ」の伝言のように、表現したり発言したりしなければ誰からも検閲されないから、そういう意味では注意した方がいい、とは思います。言はずもがな、のことなのかな?
 そして、やはり、この人のこの部分については、参考になった、という評価はありだと思います。それは騙されたことにはならないから。

 だからどうなんだ、となるのでしょうが、こんな感じです。思ったことを何となく記してみました。

No.252 21ヶ月前

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