kotyako のコメント

よしりん御伽草子」楽しませていただきました!
ネタバレと感想です。
1月に病床で(コロナになりました。インフルより長引きましたが、自宅療養で回復)最終フェイスを読み返したばかり
(爆笑!)なのもあり、始めにカラーでドアップで堪能できて良かったです!
一番爽快だったのはかちかち山。謝まったら死ぬ病は業が深い。泥舟で沈む姿に今話題のあの人この人を連想して
しまいました。ラストのウサギの顔の表情の哀愁感が好きです。
「かさじぞう」この上ない満面の笑みのおばあさんの顔が怖い。戸口を抑える棒を持っているのも必死で怒りを抑えているように見えてしまいました。飢えるほど怖いものはない!
のにおじいさん自分達を食べさせることができない徹底的弱者。知らなかったとはいえ、地蔵達の暴挙の結果はしっかりいただき、罪が判明したら徹底的にあるべき善人としてまっしぐらに突っ走り、人間をやめてしまう。これも怖いお話でした。
昔話では「食べる」ことの快楽と業がよく描かれていると思います。悪人でもない善人でもない、普通の人の営み
で最も大事なことは「食べる」快楽「男女の交わる」快楽。食べてはいけないものを食し、男女の営みの快楽に溺れる。
自制を忘れ、行き着くところまで突っ走るのは恐ろしくもあり、可笑しくもあり。
「ばば汁子守歌」昔の人は残酷なことを可笑しく語るのが上手い方がいたな、また子どもはそういう話を聞くのが好き。
怖いお話、残酷なお話は子どもを怖がらせつつゾクゾクさせるものなのです。これも快楽です。
快楽は怖いよー、残酷だけど面白いよー、と語りかけていると思います。
昔話は登場人物の残酷な所も描かれているのだから、小林先生の容赦ない絵作りは小林先生にしか出せない味わいがあります。もも人間がぷりゅぷりゅ生まれている絵はうなされそうな迫力ですね。
怖い絵は巷に溢れているし、子ども向けにもなかなかすごい描写のホラー漫画もありますが、小林先生の絵はそういうのとは違う、可笑しさ温かさ奥行きの深さのようなものを感じています。

No.198 21ヶ月前

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