「よしりん御伽草子」の感想をこちらで書かせていただきます。 読む前は、わしズムに掲載されていた「ももたろさん」のようなヤバい感じの話が連続してくるのだろうかという先入観があったために、全部の作品を読んで思っていたよりも穏当であったなというのが最初の感想です。 しかし、何度も読み返してみると違った印象を持つようになりました。 例えば、「かさじぞう」に出てくるおじいさん、おばあさんは人間じゃないなと思うようになってきました。少なくとも、おじいさんが地蔵に傘をあげたという話を聞いたら、僕は怒るとまではいかないまでも、微妙な表情になると思うのです。満面の笑みで「ようございましたなぁ。」なんて言えるかわかりません。逆にかさじぞう達の方が人間味あるような気がしてしまいます。ただ、やることが無茶苦茶ではありましたが(笑)。 「かちかち山」もそうで、泥船から沈んで溺れても、謝らない狸の精神状態は現実にも何が何でも謝らない、謝れない人間たちを想起してしまいます。 要するに、どの作品もヤバい話であって、そのヤバさの方向性が違っていたのだなぁと感じるようになりました。 「よしりん御伽草子」はヤバくて楽しめる、そして怖さもあるそんな作品の集まりであると思います。
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「よしりん御伽草子」の感想をこちらで書かせていただきます。
読む前は、わしズムに掲載されていた「ももたろさん」のようなヤバい感じの話が連続してくるのだろうかという先入観があったために、全部の作品を読んで思っていたよりも穏当であったなというのが最初の感想です。
しかし、何度も読み返してみると違った印象を持つようになりました。
例えば、「かさじぞう」に出てくるおじいさん、おばあさんは人間じゃないなと思うようになってきました。少なくとも、おじいさんが地蔵に傘をあげたという話を聞いたら、僕は怒るとまではいかないまでも、微妙な表情になると思うのです。満面の笑みで「ようございましたなぁ。」なんて言えるかわかりません。逆にかさじぞう達の方が人間味あるような気がしてしまいます。ただ、やることが無茶苦茶ではありましたが(笑)。
「かちかち山」もそうで、泥船から沈んで溺れても、謝らない狸の精神状態は現実にも何が何でも謝らない、謝れない人間たちを想起してしまいます。
要するに、どの作品もヤバい話であって、そのヤバさの方向性が違っていたのだなぁと感じるようになりました。
「よしりん御伽草子」はヤバくて楽しめる、そして怖さもあるそんな作品の集まりであると思います。