昭和43号 のコメント

>>107 そんな凄い過去があったとは驚きました。

ワクチン接種に関して怒りの会見を開いていた福島雅典氏について、戦国武将のような名前に見覚えがあったので昔の雑誌をめくってみたら、1994年発行の『科学朝日』に今年8月に他界された近藤誠氏との対談記事が掲載されていました。

記事のタイトルは「対決対談!がん医療の近藤批判は是か、非か」です。

バブル時代、出版界に颯爽と登場し当時のがん医療を批判し始めた近藤氏に対して、医療業界は無視を決め込んでいたようです。この企画の対談相手にしても、応じてくれたのが当時愛知県がんセンターの内科医長だった福島氏だけだったという事が書かれています。
医療界の異端児とされていた近藤氏との対談を受けただけでも福島氏の人柄が窺えます。

この対談では、福島氏は近藤氏に概ね批判的でした。
がんの早期発見は治療が不要な無症状者を見つけて見かけ上の効果を上げているだけ、と主張する近藤氏に対し、福島氏は検診の有効性を主張しつつも精度が低い集団検診を止めてリスク者に絞るべき、と主張しています。
何だか今のPCR検査にも当てはまりそうな議論です。

手術については、近藤氏は患部のピンポイント除去、福島氏は周辺のリンパ節まで除去した方がいいと主張していますが、最終的な証明には比較試験が必要という事では一致しています。

最後の抗がん剤については2人の意見がかなり一致しています。効果があるのは一部のがんに限られる事、理解不足の医師による処方、外国では使われない薬の乱用で患者が実験台にされている事などを指摘しています。
これもコロナワクチンや新薬の問題に通じる議論だと思います。

対談の締めくくりは福島氏の以下の発言でした。
「日本の医者は非社会的すぎる。学問に閉じこもるのは、今日ではむしろ反社会的といった方がいい。」
「この国では医学が科学になってない。せっせとテクノロジーを移植するだけ。」
「薬でも全世界で使う3分の1をこの国は消費している。異常としか言えない。」

この対談から30年近く経っていますが、医療業界の体質はあまり変わっていないようです。
その医療界の中にあって福島氏の薬剤に対する慎重さが変わっていなかった事が不幸中の幸いだったかもしれません。

No.111 25ヶ月前

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