男系カルトが論拠としている『日本書紀』について雑談を少々お許し下さい。 『日本書紀』編纂時に模範とされた中国の正史には、『漢書』『後漢書』『隋書』『唐書』など「~書」と称するものが多く、その構成は次の通りです。 <中国正史の構成> 1.紀(帝紀)・・・皇帝の年代記 2.表・・・・・・・年表や系図(省略される場合あり) 3.志・・・・・・・制度や学芸(省略される場合あり) 4.伝(列伝)・・・重要人物の伝記 正史には少なくとも帝紀と列伝が必要なことから、この構成を紀伝体と云います。 『日本書紀』という書名について現在最も有力な説は、東洋学者で京都国立博物館の館長も務めた神田喜一郎氏の説とされています。 神田説によると、本来の書名である『日本書』の下に小字で「紀」と書かれていたものが、次第に『日本書紀』と続けて書かれるようになってしまったのだそうです。 歴史雑誌で以上の説明をされていた京都産業大学の金井清一名誉教授は、『日本書紀』の本来の読み方を「“ニホンジョキ”あるいは“ニホンジョノキ”であろう」と述べています。 (『歴史読本』2007年11月号 特集論考「書名の謎」より) (参考)ウィキペディアの『日本書紀』の記事 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%9B%B8%E7%B4%80
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小林よしのりチャンネル
(ID:14811339)
男系カルトが論拠としている『日本書紀』について雑談を少々お許し下さい。
『日本書紀』編纂時に模範とされた中国の正史には、『漢書』『後漢書』『隋書』『唐書』など「~書」と称するものが多く、その構成は次の通りです。
<中国正史の構成>
1.紀(帝紀)・・・皇帝の年代記
2.表・・・・・・・年表や系図(省略される場合あり)
3.志・・・・・・・制度や学芸(省略される場合あり)
4.伝(列伝)・・・重要人物の伝記
正史には少なくとも帝紀と列伝が必要なことから、この構成を紀伝体と云います。
『日本書紀』という書名について現在最も有力な説は、東洋学者で京都国立博物館の館長も務めた神田喜一郎氏の説とされています。
神田説によると、本来の書名である『日本書』の下に小字で「紀」と書かれていたものが、次第に『日本書紀』と続けて書かれるようになってしまったのだそうです。
歴史雑誌で以上の説明をされていた京都産業大学の金井清一名誉教授は、『日本書紀』の本来の読み方を「“ニホンジョキ”あるいは“ニホンジョノキ”であろう」と述べています。
(『歴史読本』2007年11月号 特集論考「書名の謎」より)
(参考)ウィキペディアの『日本書紀』の記事
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%9B%B8%E7%B4%80