雑感ですが、安倍元首相を銃撃した容疑者は、安定した仕事と収入があれば、犯行には及ばなかったような気がします。
もともと優秀であったにもかかわらず、家庭崩壊の影響で四年制大学を出られず、就職氷河期世代でもあり、不安定で低賃金の労働を余儀なくされ、勉強して資格を取っても相手にされず……。
私も似たような境遇だったので良く分かるのですが、理由が何であれ一旦「正規ルート」から外れると、資格を取ろうが、非正規雇用で優秀な成績を収めようが、評価される事はまず無いです。特に男の場合。
真面目に生きて不遇を甘受する人には何の支援も無く、どうしようもない悪ガキには充実した支援がある、というのも何とも不可解ですが。
溜まったフラストレーションが内に向けば鬱になるし、外に向けば犯罪になる。容疑者の場合、外に向いてしまったようですね。

この度の銃撃事件は「テロではなく私怨に基づくもの」との評価が固まりつつありますが、「氷河期世代を非正規雇用で使い倒し続ける」なんて世の中でなければ、容疑者も今頃は能力に見合った仕事に就き良き家庭人となっていたかも知れず、そう考えると「テロ」の要素も多分に含まれているのではないか、と思わずにはいられません。