Dr.U のコメント

>>14 たけさま
 うさぎと申します。興味深い情報と考察を提示していただき、ありがとうございます。以下、感想のようなものを記させていただきます。

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②に関して
→ ご紹介いただいた論文では「The nature of infectious contacts and the relative importance of contact, large-droplet spray, and aerosol (droplet nuclei) transmission remain controversial (1–6).(感染性接触の性質と、接触、大きな液滴の噴霧、およびエアロゾル(液滴核)の伝播の相対的な重要性については、依然として議論の余地があります( 1〜6 ))」との文言も見受けられ、貴兄の「接触感染・飛沫感染(所謂サブルート)はほぼない」という判断はやや早計に過ぎるように思われますが、いかがでしょう。

③に関して
 → 「そもそも、赤痢やノロウイルスが全国に大流行するなんていうことにはなりません」という御主張は、公衆衛生・衛生管理が格段に向上した現代では、接触・糞口感染をメインルートとする感染症は、何であれ、かつてのようには大流行することはあり得ない、という主張であると理解してよろしいでしょうか。

④に関して
 → ご紹介いただいた論文には、「米国で実施された研究(16)は手指衛生の大きな影響を示さなかったが、エジプトでの研究(18 )は)手指衛生はインフルエンザのリスクを50%以上減少させたと報告しました。A study conducted in the United States (16) showed no major effect of hand hygiene, whereas a study in Egypt (18) reported that hand hygiene reduced the risk for influenza by >50%. 」、あるいは「インフルエンザの蔓延に関与する感染症。他の実験的研究でも、手指衛生が人間の手から感染性インフルエンザウイルスを減少または除去できることが実証されました(24、25)Other experimental studies also demonstrated that hand hygiene could reduce or remove infectious influenza virus from human hands (24,25).」などといった文言も見受けられます。結論部を読んでも、この論文では、手洗いありとなしでは「有意差なし」と結論しているような箇所は見つけることができませんでしたが、私の読み落としがありますでしょうか。

⑤と⑥に関して
 → ここで紹介していただいた情報は、接触感染・糞口感染のリスクが実際にどの程度のものなのか考える上で、かなり重要なもののように思われました。中でも、マサチューセッツ州での調査を基に記された論文 ”Longitudinal monitoring of SARS-CoV-2 RNA on high-touch surfaces in a community setting” は、接触感染はメインではないとするCDCの見解を裏付ける主要根拠の一つとなっているようですね。正直なところ、医学・自然科学を専門としない者にとっては、これらの論文を批判的に検討ことは容易ではありません。ともかく、自分なりにこのような研究に関心を払うことを怠らないようにしたいと思います。(…というか、このような研究の最前線の事柄を、非専門家に分かりやすく説明するのが、宮沢さんのような専門家の役割だと思うのですが。)
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 自然科学関連の議論に通じた方々の間で、活発な議論が行われることを期待しております。
 うさぎでした。

 

No.33 30ヶ月前

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