DThroat のコメント

小林先生、お疲れ様です。
カンヅメ終えられたら、ゆっくり風呂でもお楽しみください。

先日、「健康な人が無暗にマスク着用は(必要な人への供給が不足するから)避けて」とWHOが呼び掛けた「2年前」の新聞記事が、ネットで拡散し、ツイッターではトレンドに上がっていました。

倉田真由美先生も、この記事を拡散した「インフルエンサー」の一人でした。私は最初、2年前の記事をいきなりリツイートしてきた理由がわかりませんでした。倉田先生はその後「2年前から何か変わったの?」というツイートをリプ欄に書いたのみで、普段のツイートや道場での発言を知っているので、言わんとしていることは、そのリプだけでも何となく分かったのですが、ほとんどの反応は「2年前の記事、しかもその直後にWHOが方針を真逆に修正した内容を今さら貼り出すなんて、情弱」というものでした。倉田先生に賛同する人々も多く居ましたが、その多くは、倉田先生のリツイートにぶら下がるような賞賛のリプを送るだけしかしていませんでした。

これは私の勝手な考えなのだろうという気持ちがまだ強い(「公的」な意識だとはまだとても言えない)のですが、何というか、「ああ、対岸に馬鹿な奴らが居るぞ。炙り出してやった。ああ、いい気味だ。わたし"たち"は正しい方に居るんだ」ということを確認するだけの行為は、もう時間の無駄なように思えます。逆を言うと、道場の皆さんや読者の皆さん、たけし社長を始めとする世論形成に行動し続けている皆さんは、もう何ステージも先に進んでいると思っています。

実際、海外の動向を見もしないで倉田先生たちを「情弱」と言っている人間たちなんて、バカとしか言いようが無いし、真の情弱だと思います。ふだん、中川さんが言っているように、そういうバカたちに倉田先生が言葉を尽くす義理なんて微塵も無いのですが、それに連なって誉めそやしている人々の姿に、私は違和感を拭えませんでした。「あなたたちだって、その言葉や意識を形成している一部なんだという自覚があるのか?只の情弱と馬鹿にされて終わっていることに、本当に悔しさを感じているか?」と問いたくなりました。

マスクとワクチンが大好きな「自称科学的」な連中こそ、マスクとワクチンを拒む理由にはグラデーションがあるという事実を無視して「反マスク、反ワクチン」「陰謀論者」とレッテル貼りして、非科学的な村社会と「世論」を形成しているのに、それらに反対するのであれば、揚げ足取りされるような記事を拡散して、それをした理由=自分の考えを詳らかにすることもせず、ひたすらインフルエンサーのリプ欄に賞賛の言葉を書くだけというのは、やっていることが大して変わっていないように思うのです。

私たちは「派閥」を形成するためではなく、「公」のためにこの国のありさまに異を唱え、行動する。小林先生はそれを「仲間」ではなく「同志」と表現しました。サンテグジュペリも言っていた「見つめ合うより同じ方向を見ている」関係性。正直すごく疲れるし、喧嘩別れすることだって十分あり得ると思いますが、道場の隊員の皆さま、読者の皆様、多くの人たちが、その意味を理解して、行動されていることには、尊敬の念を抱きます。

だからこそ、このコロナ騒ぎの、余りにもバカバカしい状態が2年も続いてしまったせいで、マスクやワクチンの同調圧力に反対している人たちも疲れてきてしまい、「何を以ってこの人は2年前の記事を発信したんだろう?」「それに対して(マスクとワクチン大好きな自称科学的な連中は除いて)、多くの人々、世論を形成するオーディエンスはどのように捉えるだろう?」と問う姿勢を疎かにして、ただただ自分と同じ考えであるということだけで条件反射して、同じ考えを持っている人たちと、ツイッターのリプ欄で「見つめ合う」ことに耽溺し、この国を変え得る「世論」の形成に挑んでいくということから逃避している…私には、そういう風に見えました。

ただ、これらは油断するとあっという間に「価値相対主義」にハマり込む危険性もあると思うので、自分自身が気をつけないといけないと日々戒めております。

長々と申し訳ございません。
結局、「自分自身がどうあるのかを、まずハッキリとさせること」が一番大事で、自分が「何かの派閥の重鎮」のような風情になってしまったら、それはまずい事なのだろうなと、常に自分を疑い続けることを忘れてもいけない、ということを、自戒として書き残しておきたいと思います。

No.233 31ヶ月前

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