紛争当事国間でお互いに言い分があるのは当然で、ならば他ならぬ日本人である我々が今この時に肩を持つべきなのはどっちだ、となれば「常識的には」ゼレンスキーでしょう。北方領土を返さないプーチンを支持して得られるものは皆無です。

ロシアが此度の戦争で弱体化してくれれば、侵略戦争の「落とし前」として領土交渉が優位に進められるかもしれない。新しい帝国主義の挫折が明白になれば、中国への抑えにすらなる。ならば陰に陽にウクライナを支援したほうが「日本の国益」が実現できるのではないか。そして、それはウクライナの難民やロシアで弾圧されている民衆のためにすらなる。仮に停戦までの一連の動きに日本が主体的に参画できれば、国際社会での地位は否応にも上がり、米中の支配にヒビを入れられる可能性も出てくる。

とかなんとか考えた方がよっぽど前向きだと思います。事態がいくらでも動くときに「どっちが悪いかの評論家」になっても何もいいことはありません。そんなのは大抵、どっちも悪いところはあるだろうにしかならないでしょう。まごまごしている間に強い方が勝利し、大したことが出来なかった日本はその時々の「強者のポチ」の運命に従うしかなくなります。そこまで思考が及ばずに言葉遊びに興じる人たちは、やはり平和ボケの称号が相応しいかと思いますね。