the_k のコメント

>>108
はっきり言ってしまうと、国の借金だとか財政赤字とやらは忘れてしまっていいですよ。あくまでインフレ率だけ気にすればいいです。
その財務事官も多くの国民も、そこを勘違いしてるんです。通貨発行権というものの性質を理解されていないのです。

国の借金というのは結局のところ、お金の発行履歴と変わらないんですよ。
日銀がお金を刷って国債(国の借金)を買い取っちゃえばそれはもう返済済みと同じになるわけです。
実際、第二次安倍政権では約400兆円分の量的緩和をやって、新しく作ったお金で市場から国債を買い漁った結果、市場から国債が消えて「国の借金不足」の問題が発生してるんです。だから国債の金利が殆どゼロになってるわけですな。
「国の借金不足」なんだから、国債はむしろ増やさないといけないわけですね。
お金を増やした結果、国の借金も増やせる状態になるわけです。

そして、国の借金って、そもそもこの100年間右肩上がりに増え続けてますからね。
国の借金、というか世の中のお金は増え続けるのが正しい在り方なんですよ。
なぜ増え続けるのが正しいかというと、経済というのは規模も大きくなり、技術も進歩していき、全体の価値が増え続ける、つまり経済成長するのが健全な社会だからです。
国家ど物やサービスを作れる全体の能力が増えたなら、それに見合うだけの量のお金も、ツールとして社会には必要となるわけです。

これはつまり、財政は基本的に赤字であることが正しいというわけです。
そしてその赤字分が新しく作るお金ということです。

個人的には、国家経済という命題は小林先生とは相性が悪いと思います。小林先生の最大の武器は常識だと思いますが、それは「通貨発行権を持たない者の常識」なんです。
普通の人々は通貨発行権を持たないわけですから、支出は収入の範囲内で行うのが基本となるわけですね。
一時的に支出が上回っても、それは借金などによるものでいずれ返せないといけないので、後からしっぺ返しが来るものです。

この考えが根底にあるから、こないだの「おどれら」で10万円の話が出た時も、サラッと「でも税金でしょ?」という発想になってしまうわけです。
我々の感覚では定常的に赤字を出し続けるのが正しい在り方だ、という発想にはならないわけです。
そしてそこが落とし穴になるから、デフレ脱却は難しいのです。
これは経済学では「合成の誤謬」と呼ばれています。

僕はコレは、「お金を原資とする」という視点と、「お金を社会を健全に回すためのツールとする」という視点の差によるものだと思っています。
原資であるなら「先立つ物」がなれけば何もできないわけです。
ツールであるなら必要に応じて増やしたり減らしたりすれば良いのです。必要に応じて増やせるなら、恒常的に支出>収入という状態は普通に維持できるわけです。
お金というシステムの管理者サイドに立った視点が出来るかどうか、これが大切だと思います。

No.116 37ヶ月前

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