ショックといえば、今朝のニュースで知ったのですが、とある映画館が「ワクチン接種証明」を提示すればチケット代2割引という試みを行っているとのことでした。
それ自体、「未接種者差別」につながる恐ろしい行為ですが、何とそれを映画監督の河瀬直美氏が支持していたのです。
「ウィズコロナを模索する上での一つの試みを実行してみるというのは良いことだと思う」というようなコメント。
百歩譲って、河瀬監督がコロナウイルスやワクチンについて全く無知であるという点については一旦置いておきましょう。
問題は、「権力側が発行するパスポートを持つ者が利を得られる」というシステムを、表現者が支持したという事です。
権力のお墨付きが無いと映画を自由に楽しめない世の中になるというリスクについて、表現者ならばもっと敏感てあるべきではないでしょうか。
そして、こうした分断が差別助長に繋がりかねないという認識が、これまで人間と社会をシビアに見つめてきたはずの河瀬監督に欠けていたというのが何ともショックでした。