人口受精の際に遺伝子を調整して生れてきた人類、コーディネーター。彼らを巡る憎しみと差別を描いた物語がありました。 「機動戦士ガンダムSEED」という地上波のテレビアニメです。2002年に発表されたこの作品は、30代の人たちが小学生から高校生の頃に見たことと思います。 社会の側に「生まれ方の違う人間」を受け容れる準備がないところで、見切り発車で投下されたコーディネーター。彼らは「異物」として差別され、両者の対立は泥沼の戦争に発展していく。そういう話です。 放送当時は「9.11を意識して作った」という部分が強調されましたが、現実の社会が「遺伝子ワクチン」という禁断の領域に踏み込んだことに照らしてみると、人のダークサイドに対する洞察は確かだったと思わされます。 3作目に当たる劇場版企画が再浮上しているのですが、いまや現実の社会の方が「SEED」の描く狂気を凌駕しつつあり、複雑な気持ちになります。 厚労省の副反応報告を前に、ふと思ったことを書きました。
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小林よしのりチャンネル
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人口受精の際に遺伝子を調整して生れてきた人類、コーディネーター。彼らを巡る憎しみと差別を描いた物語がありました。
「機動戦士ガンダムSEED」という地上波のテレビアニメです。2002年に発表されたこの作品は、30代の人たちが小学生から高校生の頃に見たことと思います。
社会の側に「生まれ方の違う人間」を受け容れる準備がないところで、見切り発車で投下されたコーディネーター。彼らは「異物」として差別され、両者の対立は泥沼の戦争に発展していく。そういう話です。
放送当時は「9.11を意識して作った」という部分が強調されましたが、現実の社会が「遺伝子ワクチン」という禁断の領域に踏み込んだことに照らしてみると、人のダークサイドに対する洞察は確かだったと思わされます。
3作目に当たる劇場版企画が再浮上しているのですが、いまや現実の社会の方が「SEED」の描く狂気を凌駕しつつあり、複雑な気持ちになります。
厚労省の副反応報告を前に、ふと思ったことを書きました。