昭和43号 のコメント

今週のライジング号外を拝読。
海外渡航が困難な状況の中、せっかく来てくれた五輪選手団への待遇が本当にヒド過ぎます。外国人から定評があった心遣いや労り(いたわり)という日本人の美徳に傷がつくことを、誰も何とも思わないのでしょうか。

ウガンダ選手団の1人がPCR検査で陽性と判定後に、濃厚接触者の調査を空港で実施しなかったことが問題にされています。

厚労省の『診療の手引き』には、濃厚接触者を“「患者(確定例)」の感染可能期間に接触した者”と定義しており、「患者(確定例)」とは新コロ感染が診断で確定した患者です。

本来、無症状の陽性者と接触しただけでは濃厚接触者に当たらない筈ですが、わが愛知県の定義では「患者(無症状病原体保有者を含む。)」としており、このような認識が一般的になっているようです。
これはどうした訳か、と疑問に思い少し調べてみました。

濃厚接触者の調査を始めるため、昨年1月に国立感染症研究所(感染研)が作成した『積極的疫学調査実施要領』は、以後たびたび更新されています。
昨年の4月20日版までは「患者(確定例)」に無症状陽性者は含まれませんでした。

この4月20日版への質問に答えるQ&Aでも、
「なお、これまで国内では複数の事例調査より、実際に発症した方において、無症状期の患者より感染したと考えられた患者は決して多くはありません。そのため、無症状期は主要な感染時期ではないと考えています。」
として無症状陽性者からの感染を対象外にしていたことが分かります。

ところがいわゆる第1派が終息しつつあった昨年の5月29日版では、
 “「患者(確定例)」(「無症状病原体保有者」を含む。以下同じ。)”
という表現に変わり、無症状者からの感染防止が重要という認識が公式見解となりました。
この当時の玉川や岡田晴恵の訴えが一部届いてしまったのでしょうか。

国立感染症研究所『積極的疫学調査実施要領』更新履歴
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2484-idsc/9357-2019-ncov-02.html

この約1ヶ月間に何があったかを調べるため、当時の専門家会議の資料を見てみましたが結局分からず仕舞いでした。
ただ昨年5月の段階で、3月25日以前を中国由来の第1派、以後を欧州由来の第2派、とする井上先生と同様の見解がすでにあったことは驚きでした。

第14回専門家会議 配布資料(12頁目)
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/novel_coronavirus/senmonkakaigi/sidai_r020514.pdf

またPCR検査についても、陽性者=感染者ではないことや、Ct値33以上で検出されるウイルスには感染性がないことが分かっていたらしく、ならば何故未だに過ちを犯し続けるのか理解できません。

第15回専門家会議 配布資料(6頁目)
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/novel_coronavirus/senmonkakaigi/sidai_r020529.pdf

第15回専門家会議 状況分析・提言(20頁目、35頁目)
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/novel_coronavirus/senmonkakaigi/sidai_r020529_2.pdf

今回の木蘭さんの「怒りの見聞録」のような検証は、本来なら専門家達の仕事の筈です。専門家の資料にあるような解析学?を用いた分析は、高卒の私にはとても理解できません。それよりも難解な高等数学を理解できるような専門家達が、なぜ酒類提供禁止や自粛要請に効果がないことを証明できないかが理解できません。

No.98 42ヶ月前

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