基礎医学研究者 のコメント

 今回の”オドレら正気か?”後半戦も、楽しく厚く観させていただきました。感想を一言でいうと、“ひでき感激”ですかね(urikaniさん、パクッてしまい申し訳ありません(m_ _m)。

さて、個人的に印象の残った箇所を以下に書かせていただきます。

・糖尿病の治療で、余計なインスリン投与を敢行し、血糖値を下げる治療をするのは危ない。これは意表を突かれましたが(糖化は、細胞組織に障害を与えると考えられているので、血糖は基本下げるのが良いと思っておりましたが)、実は低血糖状態が続くと、認知症を2.5倍上昇させるという話が出てきて、なるほど、と思いました。この話を聞いて、進化遺伝学の「倹約遺伝子仮説(人類が乏しく不安的な食糧供給への適応として高血糖のホルモン系を発達させ、エネルギーを倹約して使用して適応する)」を思い出しました。これについては、遺伝学的な証拠が蓄積してきていると思いますが(そういうタイプの遺伝子型が人類で発見されている)、この認知症も実はこの説と大きな関連があるように思った次第です。

・自己決定医療のすすめ、というキーワードは前半にも出てきましたが、今回特に「自分がある治療方針を選択するのはよいが、それを他人に薦める(強要する)のは止めてほしい!」ということに、非常に説得力を感じました。これが実践できれば、コロナ渦の医療崩壊など即座に解決するはずかと思います。

・命か経済か?というより、命か命か?
なんかこう書くと、禅問答のような感じもしますが、「健康ということを考えたときに、体が健康なのがよいか?心が健康なのがよいか?」という問いを発し、和田さんは、本質的には「後者」という流れを明確に説明していたと思います。

そして、実際、ご本人も語られていたように、よしりん先生とは違うところもある宣言して語られた部分はありますが、よしりん先生は静かに耳を傾け、柔軟に和田さんの興味深い発言をうまく引き出せていた、と私見では思います(こういうやりとりが、公論の形成には必要、と思った次第です)。

No.129 42ヶ月前

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