サトル のコメント


アレントの「責任と判断」(ちくま学芸文庫)に、道徳秩序の崩壊……全体主義の考察についてのインタビュー記事にこんな記述があります。

「同じく重要なのは、ナチスによって被害をうけなかった年輩のエリート層を含めて、自分をナチス党と同一化して考えもしなかったドイツ社会のすべての階層の人々が、あたかも当然であるかのように、こうした殺戮計画に協力したという事実です。そしてこちらの事実のほうが、わたしたちをぞっとさせるのです」

「ナチス体制は新しい価値体系を提唱し、こうした価値体系に基づいて考察された法的な体系を導入したのです。さらにドイツ社会のいかなる人も、まったく強制もされないのに、ナチス体制に同調して、自分の社会的な地位ではなく、それまでこうした社会的な地位にともなっていた道徳的な信念をあたかも一晩のうちに葬り去ったのでした。」(前掲書p90より)

このように同書は、「全体主義」で起きる「道徳の崩壊」を細かく(インタビューの形を取りながら)記述していきます。

玉川モーニングショーは、多少の上げ下げをしながら、破滅への道を進んで行くでしょう。

しかし、「本質的な問題は」これからかと思います。これからの監視はモーニングショーに留まらず、「逃げ出す」連中も含まれるかと思います。「仕方なかった」(実はなんとなく)の言い逃れを許さず(糾弾ではなく)、ハッキリとさせることが肝要と、今日の「モーニングショー」を監視していて、思いました。

子供や若者、「不当な被害を受けた女性や弱者」に対して、加担した人々の(反省を伴う)「責任」はきっちり取らせないと、この国はもう2度と復活することは無いと思います。

ましてや、「政治家や首長と似非専門家」は。

彼らは「既成事実」として、法的整備をして行くでしょう。彼らが何を言って、「何をしたか」を詳びらかにしないと。

そんなことを思いながら、次回の「裁判傍聴」に参加(抽選に当たらなくても)するのは意義深いなと、予定を組む私です(笑)。

No.251 42ヶ月前

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