希蝶 のコメント

 私の意見を言うと、国や地方自治体がすべきことはこういう「密」の定義ではなく、奈良時代の天平年間に天然痘が流行した際に、太政官が全国の国司に向けて出した予防対策の公文書のようなものをだし、それを地方に徹底させる位のことをすべきではなかったのか、今からでもそうすべきではないのか、と思います。それが間違っていたら、マスコミに左右されることなく、また修正すればいいだけのことです。
 以前のライジングコメントにも記したのですが、(ライジング368、163コメント)「太政官符東海東山北陸山陰山陽南海等道諸国司 疫病治療法および禁ずべき食物等のこと、七カ条」というもので、どういう症状が出るとか、生ものを食べてはいけないとか、インチキな薬を飲んでは駄目だ、といった徹底した対策が記されており(当時はマスコミなど存在しなかったためもあるのですが)、少なくとも律令政府は周囲の流言には惑わされてはおりません。奈良時代が理想、とは申しませんが、世間がどうあれ、これ位の断固たる態度を取って欲しい、と願います。だから「ニカの乱」の鎮圧手段という話題を何度も口にしています(ユスティニアヌスやテオドラも、人民虐殺を楽しんだわけではないと想像します)。

 独裁政治が良いとは言っていません。強権的な政府を望んでいるわけでもないです。「公共の福祉」でもないです。国家の人民に対する責任を言っています。ただ、マスコミ同様、政府や国会議員も、あるいは軍人も警察も「烏合の衆」として暴走する可能性はあり、それを押さえるものは、ただの法律ではなく、憲法のような国家を定義する基本法、権力を監視し、人民の幸福を追求するものであろうと思われます。でないと、木蘭さんの紹介されるオーストラリアなどの海外の行き過ぎた国家統制策になってしまうことでしょう。それでさえ、司法は違憲という判決を下しているのだから、三権分立はうまく機能させなければならないと思います。
 しかし、その国家権力のかわりをマスコミや知事らが勝手に代行し、専門家と自称する人間を連れてきて、恣意的な判断を下しても良い、というものでもないでしょう。マスコミは天下を取ったと思っているかも知れませんが、その天下は別の何物かに奪われる可能性もあるわけです。

 最後に、こういうことを述べている私も、支配されるよりは、危険な自由の方を選びます。誰か一人、あるいは一つの集団に独裁的権力が集中する機構は、人間が間違いを犯す動物でもあることから、何らかのゆがみを生じさせると思います。この、コロナ騒動と同様に。

 以上、深夜につまらない話を、長々とすみませんでした(№572を訂正・補足しました)。

No.573 36ヶ月前

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