Chariot のコメント

実は、『ゴー宣』や師範のブログでもたびたび引用されることがある、オルテガ『大衆の反逆』(岩波文庫)を読んでいます。
思っていた以上に、今の世相にピッタリの内容です。
無知なままの「大衆」が「社会的権力」の前面に躍り出ている、という主張は、マスコミの暴走(コロナ報道、皇室報道)に歯止めがかからない現状の一因と考えられます。
加えて、「第一部 十二 「専門主義」の野蛮」では、専門家の総合知の欠如について触れ、彼らが「専門領域の外でも支配的位置に立ちたいという願望」を持ってしまう、と痛烈に批判しています。
よもや本書が「専門バカ」に言及していたとは!
この章は読んでいて非常に溜飲が下がります。
テレビに出ている専門家や知識人らの顔面に、この本を突きつけてやりたくなります。

本書が刊行されたのは1930年とのことで、この時点で上記のような問題点が指摘されていたという事実には驚きを禁じ得ませんでした。
「人間、進歩しねーな」と思ってしまいますが、そう言う自分も大衆の一部だったりするし、今さら大衆文化を全否定するのは違うだろうし、人口の増加やネットの普及が諸悪の根源だと言ったところで何にもなりません。
ただ、「保守」として『ゴー宣』が掲げる三大目標やその他様々な問題について考えるに当たり、「大衆」と客観的に対峙するスタンスというのは必要なのだろうなと思います。
「大衆」は「現代社会」の成熟において誕生し、そこに「現代社会」が抱える様々な矛盾が詰めこまれているように感じます。
小林先生が多用される「大衆」という言葉について、自分なりに少しピントが当たってきた感覚です。

No.509 36ヶ月前

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