久々に投稿します.本日ハッシュタグ祭りに勇んで参加したものの,9'30頃に1日の投稿リミットを迎え,前と同じように皆さんにいいね,いいねばかりしておりました(あまり勢いがなくすいませんでした). コロナ,いやコロナ脳が果てしないですね.日本では怖くないコロナ君の科学的知識が皆さんのおかげもあって,もうおなか一杯になって一巡し(最近はまた,日本ではワクチン意味なさそう,というというか危険にもなりうるかも,という知見をためています),なんでこうもみんなおかしいままなのか?どうやったら空気変えられるのか?と無力感を感じ,ライジングやみなさんのコメントを読みつつ読書の時間を取っていました. 道場で買ったしおりはさみながら,恥ずかしながら初めて『わが闘争』を読みましたが,ヒトラーの実像に正直たまげました.もちろん,ユダヤ強迫神経症ともいうべき彼の性格や当時欧米ではスタンダードかもしれない他民族に対する差別意識が露わにはなっているのですが,支持を得ることで権力の元となる大衆を理解していたからこそ,彼らを扇動する宣伝にとても気を遣った.『大衆』がどういうもので,どうやったらそれらを動かせるのか?を緻密に分析しようとしている. 例えば,三つの新聞読者グループ(上巻P311-3)がいるとして以下のように分析してます.引用はほぼそのままです. 第一: 読んだものを全部信じる人々 (けたはずれの最大グループ.大衆からなっており,したがって国民の中では精神的にもっとも単純な部分を表している) 第二: もはやまったく信じない人々 第三: 読んだものを批判的に吟味し,その後で判定する頭脳を持つ人々(ジャーナリストはこのような読者を実際括弧つきでしか愛しはしない) これを読んだとき自分の思い描くヒトラーがまさにこの著者であると結びつけるのが困難でした.自分が今の今まで単純であったことを恥じました. 「演説は同じ内容,同じ演者でも,する時間で効果が違う」とも言ってます.下巻解説にもありますが,「『わが闘争』でのヒトラーの主張がそれなりにかなり首尾一貫性をもっていることも否定しえない.」支持を得ることで権力の元となる大衆を理解し,彼らを扇動する宣伝方法に相当気を遣い,経験を積み重ね,改善(彼らにとってです)を絶えず行っています. さらにこうも言います.下巻P439 この地上でもっとも巨大な革命の原動力は,どんな時代でも,大衆を支配している科学的認識にあるというよりは,むしろかれらを鼓舞している熱狂,また往々かれらを駆り立てるヒステリーの中にあった....大衆を獲得しようと欲するものは,かれらの心の扉を開く鍵を知らなければならない.その鍵は客観性でもなければしたがって優柔不断でもなく,意志と力である. 明日の道場で議論される,皇室バッシング,小室さんバッシングにせよ,今回のライジングのジェンダー炎上にせよ,考えない大衆はメディアが飛び交わせる情報に焚きつけられて,その餌食になってただただ情報を消費する. メディアはヒトラーのような「洗脳」の論理をもってないにしても,『視聴率』,『販売部数』,最近は『webでの視聴データ?』という,大衆の喜ぶポイントを示す頑健なデータを過去から蓄積しながら,かつ,その膨大な視聴者を,あの手この手で呼び寄せる.そこに公論はあまり意味をもたない. ヒトラーに学びつつも,「心の扉」を,我々日本人が正しく公論に向けて開くために,ペン,論理をどう使えるのか. 明日の議論を楽しみにしています!
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久々に投稿します.本日ハッシュタグ祭りに勇んで参加したものの,9'30頃に1日の投稿リミットを迎え,前と同じように皆さんにいいね,いいねばかりしておりました(あまり勢いがなくすいませんでした).
コロナ,いやコロナ脳が果てしないですね.日本では怖くないコロナ君の科学的知識が皆さんのおかげもあって,もうおなか一杯になって一巡し(最近はまた,日本ではワクチン意味なさそう,というというか危険にもなりうるかも,という知見をためています),なんでこうもみんなおかしいままなのか?どうやったら空気変えられるのか?と無力感を感じ,ライジングやみなさんのコメントを読みつつ読書の時間を取っていました.
道場で買ったしおりはさみながら,恥ずかしながら初めて『わが闘争』を読みましたが,ヒトラーの実像に正直たまげました.もちろん,ユダヤ強迫神経症ともいうべき彼の性格や当時欧米ではスタンダードかもしれない他民族に対する差別意識が露わにはなっているのですが,支持を得ることで権力の元となる大衆を理解していたからこそ,彼らを扇動する宣伝にとても気を遣った.『大衆』がどういうもので,どうやったらそれらを動かせるのか?を緻密に分析しようとしている.
例えば,三つの新聞読者グループ(上巻P311-3)がいるとして以下のように分析してます.引用はほぼそのままです.
第一: 読んだものを全部信じる人々 (けたはずれの最大グループ.大衆からなっており,したがって国民の中では精神的にもっとも単純な部分を表している)
第二: もはやまったく信じない人々
第三: 読んだものを批判的に吟味し,その後で判定する頭脳を持つ人々(ジャーナリストはこのような読者を実際括弧つきでしか愛しはしない)
これを読んだとき自分の思い描くヒトラーがまさにこの著者であると結びつけるのが困難でした.自分が今の今まで単純であったことを恥じました.
「演説は同じ内容,同じ演者でも,する時間で効果が違う」とも言ってます.下巻解説にもありますが,「『わが闘争』でのヒトラーの主張がそれなりにかなり首尾一貫性をもっていることも否定しえない.」支持を得ることで権力の元となる大衆を理解し,彼らを扇動する宣伝方法に相当気を遣い,経験を積み重ね,改善(彼らにとってです)を絶えず行っています.
さらにこうも言います.下巻P439
この地上でもっとも巨大な革命の原動力は,どんな時代でも,大衆を支配している科学的認識にあるというよりは,むしろかれらを鼓舞している熱狂,また往々かれらを駆り立てるヒステリーの中にあった....大衆を獲得しようと欲するものは,かれらの心の扉を開く鍵を知らなければならない.その鍵は客観性でもなければしたがって優柔不断でもなく,意志と力である.
明日の道場で議論される,皇室バッシング,小室さんバッシングにせよ,今回のライジングのジェンダー炎上にせよ,考えない大衆はメディアが飛び交わせる情報に焚きつけられて,その餌食になってただただ情報を消費する.
メディアはヒトラーのような「洗脳」の論理をもってないにしても,『視聴率』,『販売部数』,最近は『webでの視聴データ?』という,大衆の喜ぶポイントを示す頑健なデータを過去から蓄積しながら,かつ,その膨大な視聴者を,あの手この手で呼び寄せる.そこに公論はあまり意味をもたない.
ヒトラーに学びつつも,「心の扉」を,我々日本人が正しく公論に向けて開くために,ペン,論理をどう使えるのか.
明日の議論を楽しみにしています!