希蝶 のコメント

 ということで、今号の感想です。
 ゴーマニズム宣言・第407回「非常識なルールに従うべからず」

 今回の記事ですが、身につまされるような話だと感じながら、読みました。「規則遵守主義」に今までどれだけ苦しまされ、悩まされてきたことか、といった感じです。いちいち例をあげるときりがないので、記しませんが、自分のような杓子定規な考え方や行動をする人間でも、
「規則とは原則があって初めて成立するものである。ただ守るだけではなく、どうしてそうすべきなのか、その理由を考えなければならない」と思うのです。
 すなわち、法には「法の原理や主義や精神」があって、そこから外れてただ「きまりを守る」だけでは、法治主義にはならない、それは単なる「生真面目」で、「頭がかたい」と言わざるを得ないでしょう。それとも、これも道徳中心主義、とでも名づける必要のあるものなのでしょうか?
 ソクラテスは「悪法も法である」といって従容と死に臨みましたが、上記のような理由で、自分は高野長英のように、最後まで悪足掻きをすることの方に惹かれます。

 今回のコロナウイルス騒動について言えば、前提がおかしい、間違っているのだから、遵守することの方が誤りだ、銀座のクラブで政治家が会食しようが、談合しようが、それで何か私たちに危害が加えられるのか、確かに自分たちだけいい思いをしやがって、という気持ちにもなるかも知れませんが、それはやっかみでしょう。それよりも、今必要なことをする、なるべく外食をして、営業危機に立たされている飲食店を少しでも救う手段を考える方がよほど社会貢献になるのではありますまいか、ということでしょう。

 規則を守ると言えば「太陽に吠えろ!」で萩原健一演じるマカロニ刑事が、松田優作演じる介護施設の人とやり合う話があって、松田優作が「でも仕方がないんだ、規則なんだから(老人をいつまでも置いておくわけにはいかないんだ)」と叫んでいたのを思い出します。これもある意味気の毒な話で、かりに介護施設の人が独断で規定の年齡を超えた人を保護するようなことをしたら、確実にくびになると思います。「規則を守る」にはそういう葛藤もあるのだろうと想像します。
 しかし、それでも最初に述べたことにもどりますが、規則とは何のためにあるのか、法とは原則や精神があって初めて成立するのではないか、そのことを考えてゆきたいです。
 こんな感じになりますが、いかがでしょうか?私も、コロナウイルスが怖いと思い込んでいるかたに、怖くないと主張しても効果はない、別の論理的な話や、こういう説もある、という話から始めないといけない、というふうに思います。これも原理主義に捕らわれていてはいけない話なのでしょう。

No.265 47ヶ月前

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