Dr.U のコメント

>>108
 ウサギです。先ほどの私の投稿、アメリカ公民権運動において、バスの中で白人に席を譲ることを拒否した黒人女性ローザ・パークスさんの話の続きです。

 あの時、バスの中で、ローザ・パークスさんは、こう思ったのではないでしょうか。 
 たかが、白人に席を譲るだけのこと。
 しかし、それをすることは、黒人は白人に劣った存在であるということを認めることであり、結局は、そうした考えに基づいて行われている様々な差別的行為を認めることになってしまう。だから、今、このバスの中で、私は白人に席を譲ることは出来ない。今、この瞬間が、戦うべき瞬間だ。

 …しかし、もし、パークスさんの置かれていた状況が、こういうものだったらどうでしょうか?(以下、全くのフィクションです) 
 
 パークスさんは、そのとき、ある大きな集会で、黒人差別を糾弾する極めて重要なスピーチをする予定だった。もし、今、ここでバスの席の件で時間を失ったら、果ては警察に拘留されたなら、そのスピーチが出来なくなる。それは、黒人差別の問題を解消するという大きな目的にとって、大きなマイナスになる。
 パークスさんは、涙をのんで、その時は白人に席を譲った。そして1時間後、彼女は会場で偉大なスピーチを行い、それは新聞にも取り上げられ、世論を動かす大きなきっかけとなった…。
 
 大きな《公》の実現のためには、小さな《公》を犠牲にしなければならない、そういうシチュエーションも、あるのかもしれません。
 以上、ウサギでした。

No.124 39ヶ月前

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