KAZU のコメント

KAZU
No.95 (2020/12/04 20:24)
いつもライジングなど楽しく拝読しています。

小林先生がブログで12月3日放送のクローズアップ現代の件について書かれておりました。私は実際に放送を見ることができませんでしたので、先生が書かれている内容から一般的なことを申し上げると、まず90歳の認知症の方にECMOを使用することはありません。ECMOの適応については海外では65歳から70歳以上、日本でも75歳以上の方は適応外になることがほとんどです。ECMOを導入すると血液を固まらなくする処置を行わないといけないので、出血がひどくて大変なことになるとECMOを実際に導入している医師にきいたことがあります。もちろん、90歳の認知症の方で人工呼吸器を使った人工呼吸管理も行わないことが圧倒的です。

どうして90歳の認知症の方などが特にスウェーデンから見たら虐待みたいな医療行為を行うのか、これについての問題点はいくつかあります。日本では例えば人工呼吸管理などの集中治療が適応外になった時、そのような治療を途中で中断すると殺人罪に問われるのではないか(人工呼吸器を外して殺人罪で起訴されるかもしれないということ)、という考えが根強いということです。これは法規定などをしっかりする必要はあると思います。もう一つ、これは医師側の問題ですが、集中治療をしますか?ということを患者さんやそのご家族に単に選択させる傾向があるということです。どういうことかと言うと、『○〇さんは呼吸の状態が悪く、このままだと死んでしまう。人工呼吸器などの治療を希望されますか?』と聞いてくる医師もしばしばおり、そのように聞かれたら『治療してください。』という流れになりやすいと思います。しかし、よく考えていただきたいのは、例えば胃がんや肺がんなどで手術や抗がん剤治療が必要な時、年齢や合併症などの体のコンディションでそのような治療ができない、治療の適応がないと医師から説明を受けた際、多くの方はその説明に納得されると思います。がんがその人の命に直結する病気だとしてもです。実はこれと同じです。その人その人の状況(年齢や持病、介護が必要かどうか、認知機能が維持できているかどうかなど)で集中治療、この場合はECMOや人工呼吸器による治療の適応があったりなかったりします。だから医師はしっかりと治療の適応がないと説明すればいいだけです。ただ集中治療を行わないからと言って、例えば新型コロナウイルス感染症患者で呼吸の状態が悪ければデカドロンは使いますし、きちんと治療をします。単に集中治療、人工呼吸器による治療やECMOによる治療を行わないだけです。最終的に医師や医療には何が求められているのか、それは患者さんやその人に寄り添うことだと思います。見捨てないようにすることです。そこを理解していなくてただ単に医療行為を提供し、その医療行為を行わないのであればその患者は診ないとか、医療行為の適応があるかどうかの判断まで本人やご家族の希望という他人に丸投げするような医師はプロではないです。非常に辛口で申し訳ございませんが、個人的には医師失格であると思います。

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