希蝶 のコメント

 今号の感想ですが、纏めて記します。

 よしりん先生の記事は、菅義偉首相が新型コロナウイルスの感染症指定がポピュリズムに迎合して変更されないという話で、木蘭さんの方は勝田吉彰という医師がポピュリズムに迎合した結果、かつての自身の主張と相容れない発言をしているという話であり、人間の主張は時代の思想に支配されるという考えからすると、生命至上主義に左右されているという点で、共通性があるのだろうと思いました。

 そこには科学的根拠が存在するようでいて、実は個人の恐怖感から来る本能的なものであり、人間の存在そのものを高める働きをまるでしておらず、しかし、(少しだけ倉持さんの著書を囓りますが)あるべき理想とか自分はどこかに存在している人々にとって、一見もどかしいようでいながらも、(コロナに怯える)本当の自分を肯定してくれる安心感を与えてしまっているとも言えるでしょう。
 ならばその理想の自分とか高みを指向する自己を鍛え、励ます役割をする存在がなければ 人間はそのままの自分に安住し、堕落を続けてゆくだけなのだけれども、そこにはまさしく時代の思想を超越した「コペルニクス的転換」が必要なのではないか、その役割を果たすものがよしりん先生たちの本の力であり、ゴー宣道場なのではないか、ということで、明日の道場を期待しています。言葉にすると簡単ですが、「時代を超越する」と言っても、かなりの犠牲と労力が要るのではないか、とも想像します。それこそ、地動説を証明し、承認して貰う位の。何だか煽り過ぎになってしまいましたが。
 本来政治家は自己の高い理想を現実との折り合いをつけつつ、追求して行くのが仕事であり、大衆に迎合するだけではいけないわけで、専門家も同様に、理想を求めてゆくものであって、マスコミもそのようなものでなければならぬと思います。

 毎回同じようなことしか記していませんが、物言へば唇寒し秋の風のような気分にもなっています。偉そうなことをいう権利は自分にはあるのだろうか、とも。それでも、言わねばならぬのですよね。

No.102 49ヶ月前

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