希蝶 のコメント

 ということで、予告しておりました高木彬光さんの本の話をします。私も昔読んだので細かいところは忘れてしまったのですが(手元にはあるので、今度読み返してみます。ハンセン病の本もまだ途中なのですが)、高木先生は、五島さんの批判というよりも、ノストラダムスの人間性について考察しています。
 フランス語の原書の資料にあたって、ノストラダムスの予言の正体について考証し、一言、
「失敗した予言者」
だというふうに述べています。ノストラダムスは世俗的には全然恵まれなかった生涯を送ったそうで、その手の予言者と称する人物が、自身の作品(四行詩)の中で述べることは、悲觀的で暗い内容のものになりがちだ、というようなことを述べていたと記憶しています。それと、この種の予言詩は、内容が曖昧で、どうとでも解釈できるものだ、とも。ノストラダムスは3797年までの未来を語っている、ということも主張しています。
 ひょっとしたら、コロナウイルスの解釈もそれと同様のもので、悲觀的に見ればどうとでも解釈できるものなのだろうと思います。「ノストラダムス大予言の秘密」の中で、高木先生は「たとえ地球の滅亡が明日に迫ろうとも、私は今日林檎の樹の種子を植える」と述べてもおり、それゆえに、今回のコロナ騒ぎでチューリップや藤の花が刈られてしまったことに、憤りを私は覚えます(チューリップ栽培に、花を刈るのが必要だとしても、そのやりかたが没義道です)。

 もっとも、この本は、南京大虐殺を歴史的事実として語ってしまっており、時代の限界もあるのでしょうが、もっとその点も調べて欲しかった、とは思います。以上、一往、紹介いたしました。
 最後にこの言葉も記します。「一九九九年七月などはもうどうでもいいじゃないか」。コロナウィルスでは、どうしてみな、こういう気持ちになれないのでしょうか。

 ところで、話は変わりますが、今日はしゃべクリの締め切り日だったことを失念していました。私事になりますが、このところ忙しく、昨日今日も仕事でした。今回、オドレら正気か!!があるので、号外があるのだろうと推察します。三週間は長いけれども、少し休養します。

No.181 52ヶ月前

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