私もプロレスファンで、吉田豪さんの書いたものもずいぶん読みましたけど、データは読めないんですよね。真剣勝負の総合格闘技でどっちが勝つか、とか、この選手はもう動きが悪くなったとか、そういうことになるととたんにキレが悪くなる。だからこそオタク系の人に人気があるとも言える。小林先生は、HIVでもオウムでも真剣勝負をしてきてますからね。今回も、実はどこかで、勝てるかどうか（自分の主張が正しいかどうか）を冷静に見極めているし、間違えたら、あっさり謝る覚悟もありますからね。例えばかつての戦友だった西部邁氏は「言論は虚しい」と言い残して旅立ってしまったけど、吉田豪さんにそんな友人いないわけでしょ。あくまでも趣味の領域の人で、思想する、ということは理解できないんですよ。だから、生命の問題になると、自分自身がもしかかったら、ということでしか判断できない。小林先生が「臆病」って言ってるのはそういうことですね。怖いから逃げましょうよ、では制度論はできない。結局、若いときの読書量の差かもしれませんね。豪さんはタレント本の専門家だから。