Doc のコメント

先日の生放送、楽しく拝見させていただきました。
次回の放送も楽しみにしております。

木蘭さんの「外出自粛の呼びかけの“前後から”」のブログ(生放送の際にも触れられていたと思いますが)は、そういう見方もあるのかと大いに気付かされるものでした。

専門家会議の実効再生産数のグラフについては計算に問題があったり(牧野さんのブログ
http://jun-makino.sakura.ne.jp/articles/corona/note006.html
を参照)、後でこっそりグラフが差し替えられたりと色々と話題になっているものですが、今回のピークの位置については検査数のゆらぎの影響が争点になっています。

上記ブログの図9
http://jun-makino.sakura.ne.jp/articles/corona/.imgs/9_nishiura20200424-b.png.jpeg
にあるように、西浦氏は検査数の補正を行って、ピークの位置が一週間ほど後ろにずれることを示し、これにより自粛要請の効果だと考えられると説明しているわけですが、この補正は専門家会議のグラフには反映されてません。結果的に「前後から」という表現になっています。

何でこうなっているのかというと、西浦氏(と専門家会議)は補正の結果を強く信じていないからだと思われます。そもそもこのデータは、発症日の正確な記録がなく、全体の感染者の一部しか捉えておらず、さらに検査数や陽性率が大きく揺らいでいて偏りが大きいため、少々の補正をしたところで精確なことは分からず、大まかな傾向以上の情報は得られない(このこと自体は統計に詳しい人ならほとんどが同意されることだ思います)等と彼らは考えて、丸めて表現したのだと思います。

実際問題として、不精確なデータから精確な推定を行うことはできないため、科学の専門家であれば、丸めて表現することしかできず、データが精確であると主張できなければ、「呼びかけの後から」等と断定的な表現はできないわけです。

なので、私は「前後から」という表現を自然に感じており、裏に政治的な意図があるとは疑いもしませんでした。木蘭さんのブログを読んで考えさせられた次第です。

No.262 48ヶ月前

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