M.O のコメント

芸能人の「ステイホーム」メッセージへの批判も溜飲が下がりました。
歌や踊りを見せることに対価が発生する彼らが、無償でそれを披露する「ボランティア精神」が絶賛されているのだろうと思います。
でも、それって「反骨精神がない」という表現者としての矜持の問題のみならず、回り回って自分たちの仕事にもいずれ影響が出てくるという自覚の無さをも露呈しています。
何故なら、身銭を切ってライブに足を運ぶことが出来るファンが減るからです。
ミュージシャンの場合、CDの売上が低迷する中、大きな収益を生んでいるのがライブや大型ツアーと言われています。
それらはCDよりもはるかに客単価が高いわけですが、自粛ムードで収入が減少したり職を失ったという人らはライブ参戦どころではなくなってしまいます。

また、木蘭先生がブログで紹介されていた『クロ現+』でも訴えられていたように、イベント会社や機材リース会社などが軒並み苦境に立たされています。
ミュージシャン当人は生活に支障は無くとも、その活動に携わる事業者の命脈が絶たれてしまっていては、以前と同じ活動が出来なくなる可能性があります。
その他、卓越した技術を持った職人さんが廃業を余儀なくされるなど、我々の知らないところで文化や技術の継承が途絶えてしまう可能性もあり、それは芸能界における「選択肢の消失」であり、ひいては業界の縮小にも繋がります。
ミュージシャンらはそこまで考えずに善意でやっているのでしょうけど、影響力の大きさについてもっと真摯に考えるべきだと思います。

そういえば、芸人の江頭2:50に失望した方も多いかと思います。
「オレだって遊びに行きたいけど、ガマンしてんだよ。だからステイホーム」
などと言っていましたが、ステイホームを尻目に遊びに行くのが江頭の真骨頂だったのになあ。
タブーを破る芸風だったのが、自らのガマンをアピールしてタブーを作る側に回るとは。
老いでしょうか。

あと、杏の歌については初めて知った情報ですが、先月辺りにナタリー・ポートマンがジョン・レノンの「イマジン」を歌っていて、それがネットで歌い継がれるというニュースを思い出しました。
いやいや「イマジン」って、国も国境もない世界を夢想するグローバリズムの極みみたいな歌でしょ?
ウイルスがここまで世界中に蔓延した一因がそのグローバリズムなんですが、それ理解して歌ってたのかなあ?
いろんな所でいろんなものの化けの皮が剥がれる世の中ですね。

No.117 48ヶ月前

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