配信お疲れ様です。今年もあと10日あまり終わりですね。早いものです。 国民が安心してお金を使える社会ではなくなりました。増税する度に国民の貯蓄意識は高まりますから、経済全体が痩せ細っていきますね。で、また増税するんだから、確かに意味が分からない。結局、膨れ上がる社会保障費の大半は老人で、人口バランスがまともになるまで数十年間、じり貧で行くしかないということでしょうか。やりきれない話です。 我が国では、戦後の資本主義の発展に伴い、農村の共同体は縮小し、代わりに個人主義に基づく都市社会が勃興した経緯があります。何をするにも共同体が必要だった社会から、自由に個人の裁量でやりくりできる社会を目指した結果、必然的に「こうなった」のだと思います。失われた共同体の仕事を埋めたのが低賃金労働でしたというのがなんとも皮肉で、元々家庭の役割だった保育と介護がその代表でしょう。今や公共サービスの主体たる公務員も外注や非正規化が進んでいる。つまり、我々は公共領域を「安く私化」して、あとは個人の裁量でなんとかしてね、という「自由で素晴らしい社会」を築いてしまった。これが新自由主義の末路というわけですが、こないだ亡くなった中曽根さんがその元祖といわれておりまして、なんとも複雑な気分になります。
チャンネルに入会
フォロー
小林よしのりチャンネル
(ID:19522841)
配信お疲れ様です。今年もあと10日あまり終わりですね。早いものです。
国民が安心してお金を使える社会ではなくなりました。増税する度に国民の貯蓄意識は高まりますから、経済全体が痩せ細っていきますね。で、また増税するんだから、確かに意味が分からない。結局、膨れ上がる社会保障費の大半は老人で、人口バランスがまともになるまで数十年間、じり貧で行くしかないということでしょうか。やりきれない話です。
我が国では、戦後の資本主義の発展に伴い、農村の共同体は縮小し、代わりに個人主義に基づく都市社会が勃興した経緯があります。何をするにも共同体が必要だった社会から、自由に個人の裁量でやりくりできる社会を目指した結果、必然的に「こうなった」のだと思います。失われた共同体の仕事を埋めたのが低賃金労働でしたというのがなんとも皮肉で、元々家庭の役割だった保育と介護がその代表でしょう。今や公共サービスの主体たる公務員も外注や非正規化が進んでいる。つまり、我々は公共領域を「安く私化」して、あとは個人の裁量でなんとかしてね、という「自由で素晴らしい社会」を築いてしまった。これが新自由主義の末路というわけですが、こないだ亡くなった中曽根さんがその元祖といわれておりまして、なんとも複雑な気分になります。