それにしても、サヨクが人治主義に賛成なのは不可思議です。だったらモリカケ問題なんて批判しなさんなという話です。法治を採るならば、条約破りを許すべきではありません。民間交流を活発化させて、「個人的」に仲良くなればコネで丸く収まるというのは、ゴルフ外交で絆が保てるとか、独裁者と握手すれば戦争が避けられるという幻想と同じです。時の権力者の私情でコロコロ物事が変わらないように、法治が必要なのです。それを不安定にすれば、感情が縺れたときには紛争が発生しかねないのですが、わかってないのでしょうね。

ヒューマニズムは万能ではありません。ヒューマニズムの限界を弁えた上で、現代の法治主義が存在します。それは時に冷酷なものではありますが、諦観という、人類の成熟に必要な要素が詰まっていることも見逃せない事実ではないでしょうか。どこかで法的に手打ちにしておかないと、ことあるごとに揉めて、うっかり死人でも出た日には、それがきっかけでますます関係が悪化するでしょう。そうなってもいい、自分のヒューマニスティックな情動を満たしたいだけだというならば、それはもう「エゴ」に過ぎないと思います。