希蝶 のコメント

 前置きを記すのを忘れていました。今号も配信、有難うございます。

 もう一つ思い出した話があるので、記しておきます。確かこれは学研の「学習」で読んだ物語なのですけれども

 ある登山家が自分の名前を記念につけられた山の絵の前で鑑賞していたところへ、ある男がやってきました。登山家の自慢話を聞いた彼は、実は、この山に最初に登頂に成功したのは自分だ、自分は恋人の誕生日にこの山に登ろうとして、いただきに立つことに成功した、という物語を語りました。登山家は、無言で、その絵の山のタイトルをある男の恋人(たしかマギーといったと思う)に書き換えました。

 この話と田原総一朗の自慢話のどこが違うかというと、その男の方は恋人への愛のために「ひそかに」登頂したという経緯があり、田原氏の言う、自分がいなければ世の中は変わらなかったといった裏話と称する与太話とは雲泥の差がある、ということです。登山家もそれを認めたからこそ、山の名前を書き換えたのではないのでしょうか。

 よしりん先生は自慢話をしているのではなく、道場の門下生たちが見てきた経緯を、素直に正直に語っているわけで、目的は皇位継承が男女双系になることなのであって、自身の功業を世にひろしめることは、自己の「宣伝」にあるのではなく、それによる皇室制度の改定にあるのだから、世にしれず登頂した男の恋人への愛と似たようなものなのではないか、と私は思うのですが。

 私には、男系派という人たちが(何度もあげてますが)「観応の擾乱」とかを知っていて、物事を語っているようには思えません。私は伏見宮家ができてしまったこと自体が歴史の徒花で、そこに特別な意味を見いだす必要はない、と思っています。男だ女だ、なんて視野狹窄なことを述べている暇があったら、自身の現状を何とかすることを考えた方が良いです。皇位継承は誰が見たって、もう手詰まりなことは分かりきっていることでしょう。あるいは八木氏の主張するように、何度も人工授精をさせるのか、あるいは性別転換でもするようにするのか。日本には女性天皇が何人もいて、その天皇たちが良かれ悪しかれ、重大な決断をした、ということを忘れてはならないでしょう、という意見を述べておきます。

 少し言いたい放題を申しました。木蘭さんの感想はまた改めて。

No.69 63ヶ月前

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