今週も配信ありがとうございます。
「N国党」の立花の正体が分かり、大変参考になりました。
マスコミは立花の動向を面白半分で取り上げつつ、「ワンイシューではもたない」「主張がスクランブル放送化に変わった。投票した有権者はどう感じるのか」といったコメントを中心とした番組作りに徹していますが、「何故、こんな泡沫候補が当選してしまったのか？」について分析した番組は皆無であるように感じます。
そちらの方が大事な論点ですよね。

よしりん先生は本文で「（前略）その問題ひとつでNHKを潰せとは全く思わなかった。朝日新聞の慰安婦報道は酷いものだったが、それだけで朝日新聞を潰せと思わない」と書かれていますが、それで思い出したのが昨年の『新潮45』の休刊でした。
政権擁護のネトウヨ雑誌に成り下がってしまった同誌ですが、だからといってそれを潰してしまうというのは、言論を発表する場が減ってしまうという意味において「反対」と先生は主張されていたと思います。
それと同じですかね。
確かにNHKの報道に不満や憤りを感じることはありますが、それを潰してしまうのは報道する「場」がひとつ失われてしまうということですし、表現の幅も狭まってしまいます。
それに、先日の『NHKスペシャル 天皇と日本人』や『クローズアップ現代＋』の性暴力特集、その他「介護殺人」や「子どもの貧困」など、民放ではなかなか取り上げないであろうテーマに踏み込んだ良質のドキュメンタリーが多数存在しています。
個人的には『ブラタモリ』『日本人のおなまえっ！』『ねほりんぱほりん』『又吉直樹のエウレーカ』（『オイコノミヤ』も好きだった）といったニッチな情報バラエティが大好きですし、落語ファンなので『日本の話芸』『上方落語の会』『演芸図鑑』は可能な限り続けていって欲しいと思っております。
こういうのは民放では成立させるのが難しい内容だったりしますよね。

受信料が高い、という意見がありますが、それが番組制作の費用に充てられているのですから、高いのかどうかはよく分かりません。
スクランブル放送にしてしまうと、今の質は保てないでしょう。
WOWOWやスカパー!は映画やスポーツ中継が主なので、比較対象になりません。
「値段が高い」「暴利をむさぼっている」という不満を抱くのであれば、私ならば携帯電話大手3社ですかね。
「NとAとSをぶっ壊す！」なら、投票はしなくても考えは支持できるかも（笑）
また、目に見えないところで色々なものを「搾取」されているという意味で、「GAFAをぶっ壊す！」なら、投票してしまうかも（笑）
iPhoneの異様な高さには納得しつつ、NHKの受信料が高いと喚くのは、「木を見て森を見ず」というのか、格差社会の貧困生活にどっぷり浸かってしまったのか、実にわびしい、さもしい感覚だなと思います。