結局、何も積み上げない人の生きがいというのは、他人が積み上げたものを壊して愉しむ、というくらいしかなくなるわけです。つまり「ぶっ壊す」ですね。ぶっ壊したあとは、また気楽な生活に戻ればいいと立花氏が考えているのは、まったくの本音でしょう。そのうち、また「ぶっ壊す」対象が出来たら「立花がまた戻って参りました！」とか演説しながら票を稼ぐに違いない。目に浮かびますね。思考回路が「炎上」を愉しむネット民そのものですから。

目的のために手段を選ばず、というのもニヒリストの典型です。自分の中の倫理規範がなく、常識を守る意義が実感できないから、何をしても心が痛むことがない。ただその場その場が愉しいかだけしか、判断基準がなくなるのです。それこそ、女房子供仕事を全部投げて、延々パチンコだけ打っているのと同じなんですよね、全てが。これは確かにカウンセリングが必要というやつです。

さて、こうした時代の気分、ニヒリズムの集大成の一つがN国でしょう。反面、山本太郎は破壊よりも再生を念頭に行動しているように見受けられる。一見泡沫に見えてもここは雲泥の差があると思います。次回の検証を楽しみにしています。